こんな方におすすめ
- 小売業業界について知りたい人
- セブン&アイ・HDについて知りたい人
- セブン&アイ・HDの株は買いか?と思っている人
記事を書いている『たぐ』が実践している投資
- 個別株高配当株投資(米国、日本株)
- ETF(米国)
- インデックス投資(つみたてNISA)
私は、基本的には高配当株が好きで、ファンダメンタルとテクニカル分析をしつつ、バリュー株を購入しています(^^)
なるべくかみ砕いて解説していこうと思います。
よろしくお願いします(^^)
セブン&アイは小売業業界に属しています。
2019年の売上高は、6兆6443億円で第2位でした。
ちなみに、第1位はイオン【8267】です。
そんなセブン&アイは、2020年10月8日に第2四半期の決算を発表しました。
今回は、そちらを解説していきますので、企業分析の参考にしてください(^^)
動画でご覧になりたい方は、コチラをどうぞ(^^)
注意ポイント
- 個別銘柄について個人の意見、感想を述べていますが、投資を推奨しているものではありません。
投資は自己責任でお願いいたしますm(__)m
Contents
セブン&アイ・HDの企業分析
セブン&アイの企業概要
企業概要
- 国内第2位の総合小売りグループ(第1位はイオン)
- 総合スーパー、百貨店、レストラン、銀行、専門店、ITサービスなどを展開
- 2013年通販大手のニッセンHDを買収(2016年完全子会社化)
- バーニーズジャパン、天満屋ストア【9846】へ出資
- 2016年H2Oリテイリング【8242】と資本業務提携
- 2017年中堅コンビニの米スノコLP社を買収
- 2018年小田急電鉄【9007】、イズミ【8273】と業務提携
- 2019年沖縄県へセブンイレブンを初出店(47都道府県への出店達成)
- 2020年米コンビニ『スピードウェイ』を買収
最近は、日本だけではなくアメリカの市場を取りに来ていますね。
決算の資料を読むと、沖縄県のセブンイレブンは、21年年度末(2月)までに合計100店になるように出店していくみたいです(^^)
次は、具体的に取扱商品を見てみましょう。
あなたの馴染みのあのお店もセブン&アイだったのかというものがあるかもしれまん。
セブン&アイの取扱商品
取扱商品
- コンビニ『セブン・イレブン』
- 百貨店『そごう、西武』
- スーパー『イトーヨーカ堂』、『ヨークベニマル』、『ヨークマート』、『ダイイチ』、『天満屋ストア』、『サンエー』、『ライフフーズ』
- 飲食店『デニーズ』
- 専門店『赤ちゃん本舗』、『ロフト』など
- 通信販売『ニッセンホールディングス』
- 雑貨小売り『Francfranc』
- 音楽ソフト『タワーレコード』
- 金融関連『セブン銀行』、『セブンペイ』など
- その他『チケット販売(ぴあ)』、『セブン&アイ出版』
なんとなく、セブン&アイと知っていたものもあれば、全く知らないものも、私はありました。
次は、業績について見ていきたいと思います。
セブン&アイ・HDの業績
セグメント構成
ポイント
2019年の実績
- 売上高の4割は海外コンビニ
- 利益率は、国内コンビニ、金融関連が20%超え
2019年のセグメントの売上と利益を簡単に確認しておきましょう。
セブン&アイの売上高の約4割は海外コンビニ事業が牽引していました。
一方、利益に関しては、国内コンビニが5割強の構成比でした。
金融関連の利益率が良いのが特徴です。
四半期の業績推移
※セブン&アイの期の始まりは、3月からとなっておりますので、ご注意ください。
ポイント
- 過去と比較し、売上は下がっている
- 1Qで利益が下がり、2Qで大幅に上昇
毎年1Qでは、売上、利益ともに減少する傾向のようですが、今年はコロナショックによりその減少具合が顕著に表れています。
2Qでは、売上はそんなに変わっていないようですが、利益は大きく跳ね上がったのがこのグラフでわかります。
次は、詳しい数字で見ていきましょう。
ポイント
- 前年同期比 売上高-18.7% 営業益-5.6% 経常益-7.6% 最終益0.1% 1株益0.2%
直近3ヵ月の実績である2Q(6-8月)の連結経常利益は前年同期比7.6%減の1057億円に減りましたが、売上営業利益率は前年同期の6.7%から7.8%に改善しました。
売上が18%も減りながらも利益に関しては昨年と同水準まで戻してきています。
企業努力がすごいですね(^^)
ポイント
- 前年同期比 売上高-15.8% 営業益-12.4% 経常益-13.8% 最終益-34.5% 1株益-34.4%
2Qは頑張ったものの、1Qが重くのしかかり、第2四半期累計(3-8月)の連結経常利益は前年同期比13.8%減の1752億円に減ってしまいました。
通期の業績推移
売上に波はあるものの、営業利益を右肩上がりになってきていたことがわかります。
今期は、利益が2014年水準まで落ちてしまいそうという事です。
次は、詳しい数字で見ていきましょう。
ポイント
- 前年同期比 売上高-13.3% 営業益-19.9% 経常益-22.0% 最終益-36.5% 1株益-36.5%
売上高以外は、前年に過去最高をたたき出しているので、それと比べると今年は厳しい数字になっているのは確かです。
ただ、通期の同利益を従来予想の3120億円から3260億円に4.5%上方修正し、減益率が25.3%減から22.0%減に縮小する見通しとなりました。
皆さんの頑張りで、予想していたよりも良い形で着地出来そうだということでした。
セブン&アイ・HDの配当金、利回り、株主優待
セブン&アイの配当金
ポイント
- 1株あたり98.50円(予定)
配当金は、昨年と同じ98.5円を予定しています。
ちなみに、中間が47.5円で、期末が51円の合計98.5円です。
セブン&アイの配当利回り
ポイント
- 前年と同水準の2.91%
株価によって配当利回りは変わりますが、昨年と大きな変わりはなさそうです。
セブン&アイの配当性向
ポイント
- 実績39.9%
- 今期予測62.7%
昨年の実績は、39.9%でしたが、今期は、1株益が156.9円で、1株配当が98.5円の予定なので、計算すると、62.7%になります。
1株益が減少するので、配当を維持すれば配当性向は上がります。
セブン&アイの株主優待
- セブン&アイ・HDに株主優待はありません
残念ながら株主優待はありません。
株主優待はおまけなので、気を落とさずに(^^)
セブン&アイの財務
ポイント
- 自己資本比率 42.3%
- 自己資本 約2兆6147億円
- 剰余金 約2兆1340億円
- 有利子負債倍率 0.45
財務的には全く問題ありません。
自己資本比率に関しては、1位のイオンは8.9%、3位のファーストリテイリングは、41.4%でしたので、総合的にみてもセブン&アイは財務優良です。
- 自己資本比率⇒返済の必要のない資本の比率(業種により目安値は異なる)
- 自己資本⇒返済の必要のない資本(自分のお金)
- 剰余金⇒会社内に貯めているお金。利益の蓄積を表し、経営状態を判断する。
- 有利子負債倍率⇒利子を付けて返済しないといけない負債を、毎年のキャッシュフローで完済するのに何年かかるか
セブン&アイ・HDの株は買いか?
ポイント
- 10月8日の決算を受けて上昇
- 現状は下落トレンド中
上半期決算と、業績予測を上方修正したことが好感されたこと、さらなる回復ペースの加速も見込まれる状態になり、決算翌日の10月9日は、156円上昇しました。
下落トレンド中ではあるものの、今期の業績予測は、昨年は下回るものの、しっかりと利益を出せる体制が出来ています。
財務も優良なので心配することは今のところないと思います。
高配当が好きな私は、利回り2.9%だとちょっと低いと思ってしまいます(>_<)
欲を言えば、株主優待もあれば総合利回りが上がるので、期待したいところではあります。
また、信用倍率が3.57%あるので、ある程度値上がりしたら、利益確定売りで上値を抑えられるかもしれません。
信用倍率とは?
- レバレッジを効かせた信用取引の『買い方』と『売り方』の状況
- 信用倍率1倍以上 ⇒ 信用買いが多い ⇒ のちの『売り』ポジション
- 信用倍率1位以下 ⇒ 信用売りが多い ⇒ のちの『買い』ポジション
セブン&アイ・HDのまとめ
セブン&アイ・HD【まとめ】
- 国内第2位の総合小売りグループ(第1位はイオン)
- 海外コンビニ、スーパー、国内コンビニで売上の8割を占める
- 半期の決算は良好で業績予測も上方修正
- 財務的には気になるところはない
- 大きい目線では下降トレンド中
セブン&アイ・HDの成長の軸はコンビニ事業です。
国内コンビニは再成長軌道への回帰を目指し、海外コンビニは、Speedwayとの統合で相乗効果を発揮し、さらなる成長を目指していくとのことでした。
今後も別の個別株も解説していきますので、ひとつの参考にしてみてください(^^)
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