こんな方におすすめ
- 小売業業界について知りたい人
- 吉野家ホールディングスについて知りたい人
- 吉野家ホールディングスの株は買いか?と思っている人
記事を書いている『たぐ』が実践している投資
- 個別株高配当株投資(米国、日本株)
- ETF(米国)
- インデックス投資(つみたてNISA)
私は、基本的には高配当株が好きで、ファンダメンタルとテクニカル分析をしつつ、バリュー株を購入しています(^^)
なるべくかみ砕いて解説していこうと思います。
よろしくお願いします(^^)
吉野家ホールディングスは小売業業界に属しています。
そんな吉野家は、2020年10月9日に第2四半期の決算を発表しています。
今回は、そちらを解説していきますので、企業分析の参考にしてください(^^)
動画でご覧になりたい方は、コチラをどうぞ(^^)
注意ポイント
- 個別銘柄について個人の意見、感想を述べていますが、投資を推奨しているものではありません。
投資は自己責任でお願いいたしますm(__)m
Contents
吉野家ホールディングスの企業分析
吉野家ホールディングスの企業概要
企業概要
- 大手外食チェーンで牛丼チェーン最大手
- 讃岐うどんや和風ファーストフードチェーンを全国に展開
- 海外進出を積極的に行っている(米国、中国、台湾など)
- 2006年『はなまる』を子会社化(2007年持ち株会社へ移行)
- 2011年『京樽』を完全子会社化
- 2012年『はなまる』を完全子会社化
- 2015年『どん』(現:アークミール:ステーキのどん、フォルクス)を完全子会社化(2020年に安楽亭に譲渡)
吉野家っていう名前が有名すぎて、系列店が吉野家ホールディングスだったなんて、知らなかった人も多いのではないでしょうか。
2015年の『どん』は現在、アークミールという会社になっており、2020年3月に安楽亭に全株式を譲渡しているのですが、
その理由は、事業再構築のためということです。
吉野家ホールディングスの取扱商品
取扱商品
- 牛丼チェーン『吉野家』
- 寿司テイクアウト『京樽』、『すし三崎港』
- 回転寿司『すし三崎丸』、『海鮮三崎港』
- 讃岐うどんファーストフード『はなまる』
私が学生の頃は、『はなまるうどん』が流行っていた記憶があるので、よく食べに行きましたが、ここ最近は行かなくなりましたね(>_<)
最近は、うどんといえば、丸亀製麺【トリドール3397】の印象が強く残っています。
はなまるは、路面店というよりも、フードコートなどに力を入れています。
吉野家ホールディングスの業績
セグメント構成
ポイント
2019年の実績
- 売上構成の5割は吉野家
- 利益率は低い
経済産業省によると、飲食店の営業利益率は8.6%と報告されているようですが、ちょっと調べてみると、3%という意見もあるようです。
通常営業していたときの吉野家でさえ、5.31%の利益率なので、コロナショックの今年が良くないという事は、容易に想像できますね(>_<)
アークミールは去年は赤字だったみたいですね。
だから、事業再構築で安楽亭に譲渡したという訳です。
四半期の業績推移
ポイント
- 売上高、大幅減
- Q1、Q2期連続赤字
2016年の3Qから徐々に売上が上がっていましたが、今期に入り大きく落とし、利益もマイナスになったことがわかります。
2Qは営業利益を改善しましたが、結局赤字になってしまいました。
次は、詳しい数字で見ていきましょう。
ポイント
前年同期比
- 売上高-22% 営業益赤字転落 経常益赤字転落 最終益赤字転落 1株益赤字転落
直近3ヵ月の実績である2Qの6-8月期の連結経常損益は7.2億円の赤字に転落し、売上営業損益率は前年同期の3.5%から-2.4%に急悪化してしまいました。
ポイント
前年同期比
- 売上高-23.4% 営業益赤字転落 経常益赤字転落 最終益赤字転落 1株益赤字転落
第2四半期の累計だとこんな感じです。
連結経常損益は50億円の赤字に転落してしまいました。
通期の業績推移
吉野家は、『牛丼テイクアウト15%オフキャンペーン』や、各種新ラインナップを発売してきましたが、そもそも、店舗の時短営業やテイクアウト用包装資材のコスト増により利益を増やすことが出来ませんでした。
ポイント
前年同期比
- 売上高-20.3% 営業益赤字転落 経常益赤字転落 最終益赤字転落 1株益赤字転落
厳しい経営の中、賃料減額交渉や、グループ全体でコスト削減を進めています。
また、今期はキャッシュフローを重視し、計画していた出店・改装投資を抑制し、不採算店や売上回復見込みが立たない店舗の閉店を進めていくそうです。
吉野家ホールディングスの配当金、利回り、株主優待
吉野家ホールディングスの配当金
ポイント
- 今期配当『未定』
ずっと呪いにかけられてしまったように1株あたり20円の配当をしていましたが、今期は今のところ未定です。
徐々に客足は戻ってきているようですが、過去と比べるとまだまだみたいです。
利益が出せていない以上、配当を出すと自社の体力が無くなるだけなので、無配も十分にあり得ると思います。
吉野家ホールディングスの配当利回り
ポイント
- 昨年実績 0.97%
- 今期 未定
配当金が未定の為、利回りは計算不可です。
昨年実績では1%くらいでした。
配当1%と聞くと少ないですが、吉野家ホールディングスの利益率を考えると、頑張って配当を出していたことがわかりますね。
吉野家ホールディングスの配当性向
ポイント
- 実績 181.2%
- 今期 未定
昨年は1株あたり11円の儲けで、20円の配当を出していたため、配当性向は181.2%になっています。
過去を振り返っても配当性向は100%を超えていたり、100%に近い数字で推移しています。
吉野家ホールディングスの株主優待
必要枚数 | 優待内容(株主優待券) |
100株以上 | 10枚(年間20枚) |
1000株以上 | 20枚(年間40枚) |
2000株以上 | 40枚(年間80枚) |
ポイント
- 1枚300円サービス券
- 100株のコスパが一番良い
- 権利付け最終日:2月下旬(要確認)
今のところ、半期ごとに10枚(3000円分)のサービス券をもらえます。
私は最近、『すかいらーく』で株主優待減額をくらって株価下落を経験しています。
最終権利付けまでまだ日にちがあるので、今の段階で株価が安くなったからといて、優待目当てで購入するのは危険なのでおすすめしません(>_<)
ここまで、吉野家ホールディングスの決算を解説してきたとおり、非常に厳しい経営状態です。
優待減額は十分にあり得ると思います。
吉野家ホールディングスの財務
ポイント
- 自己資本比率 30.8%
- 自己資本 約412億円
- 剰余金 約229億円
- 有利子負債倍率 1.71
各項目、軒並み悪化しています。
今期の最終損益は、-90億円を想定しているので、-90億円が自己資本に与える影響は、約22%です。
みなさんの貯金が100万円あって、来年の2月まで一生懸命働いても、22万円の赤字がでるとしたら...
結構なダメージですよね(>_<)
吉野家ホールディングスの株は買いか?
ポイント
- 財務が良くない
- 下落トレンド中
- PBR3.23倍
個人的には、財務的に良くないので買う気にはなれない銘柄です。
下落トレンド中であり、PBR3.23倍と指標的には割高です。
過去をみると、上がるときはすごく上がるのですが、落ちるときもすごい勢いで落ちていく傾向があります。
2007年5月に2390円をつけていましたが、2008年10月には684円と、1年5か月の間下がり続け、約71%も下落した経験があります。
同じ計算をすると、直近1月の3050円を高値に、71%下落したら、875円くらいになります。
さすがにそれはやりすぎと思いますが、今後も経営状態をチェックし続けたいですね。
吉野家ホールディングスのまとめ
吉野家ホールディングス【まとめ】
- 牛丼チェーン最大手
- 京樽やはなまるなども展開
- 時短営業や顧客の足が遠のき決算は赤字転落
- 通期の業績予測も厳しく推移しそう
テイクアウトを拡充し、沢山新商品を出している吉野家ホールディングスですが、根本的に客足が戻らないと業績の回復は難しいです。
ドラッグストアやスーパーなど一部で好決算を出している中、2Qも厳しい決算になってしまいました。
今後も別の個別株も解説していきますので、ひとつの参考にしてみてください(^^)
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