こんな方におすすめ
- 空運業業界について知りたい人
- ANAについて知りたい人
記事を書いている『たぐ』が実践している投資
- 個別株高配当株投資(米国、日本株)
- ETF
- インデックス投資(つみたてNISA)
私は、基本的には高配当株が好きで、ファンダメンタルとテクニカル分析をしつつ、バリュー株を購入しています(^^)
なるべくかみ砕いて解説していこうと思います。
よろしくお願いします(^^)
ANAホールディングスは10月27日に、21年3月期第2四半期の決算を発表しました。
その内容は、通期の最終損益が5100億円の赤字に転落する見込みでした。
今回は、そちらを解説していきますので、企業分析の参考にしてください(^^)
注意ポイント
- 個別銘柄について個人の意見、感想を述べていますが、投資を推奨しているものではありません。
投資は自己責任でお願いいたしますm(__)m
動画でご覧になりたい方はコチラをどうぞ(^^)
ANAの業績
四半期の業績推移はこんな感じです。
国内線が動き出したことにより2Qは若干上がっていますが、厳しい状況です。
通期の予測では、5100億円の巨額赤字予測になっています。
次は、具体的に見ていきたいと思います。
ANA決算情報
航空業界は、各国の入国規制や外出自粛等により人の移動が激減したことから世界的に厳しい状況にあります。
ANAも例外ではなく、影響をもろに受けて売上高は大幅に減少し、2918億円でした。
運航規模の抑制による変動費の削減に加え、人件費等の固定費を削減し、3330億円のコスト削減を実行しましたが、売上高の減少がとても大きく、営業損失は2809億円、経常損失は2686億円となりました。
最終益に関しても繰り延べ税金資産などを計上したことにより、-1884億円になりました。
国内線においては、5月の緊急事態宣言解除後以降徐々に回復していますが、国際線については減退状況が続いています。
運航規模を抑制し燃油費、空港使用料を削減したり、役員報酬、一時金等の人件費削減に取り組みましたが、多額の営業損失を計上しました。
国際線の営業サービス面では、9月よりGoogleが提供する航空券の比較検索機能『Googleフライト』において、ANAの公式サイトへ移動することなく、検索から予約、決済まで行うことが出来るサービスを開始しており、国際航空券をより便利に予約、購入できるようになっています。
国内線の営業サービス面では、7月以降から日程や行先の変更の際に手数料のかからない『あんしん変更キャンペーン』を実施しました。
LCCに関しては、8月に成田⇒釧路線、成田⇒宮崎線を新たに開設し、旅客需要の増加に合わせて拡充を図り、第2四半期の運航規模は前年同期比112.4%になったと悪い話ばかりではないです。
財政状況
資産は、手元資金の確保に努めた結果、2兆7446億円になりました。
負債は、資金調達を行ったため、1兆8543億円になりました。
有利子負債は4726億円増加し、1兆3155億円になっています。
現在の自己資本は約8851億円なので、今回の5100億円が自己資本に与える影響は、57.6%です。
出血がとまらないので、ANAは劣後ローンで4000億円の資金調達もしています。
収益改善のため航空機の大量退役による減損損失(約730億円)のほか、施設、設備等の減損損失を含め、合計1100億円の特別損失を計上。
決算時点における21年3月期の業績予測は、売上高7400億円、営業損失5050億円、経常損失5000億円、最終益5100億円になる予測です。
配当に関しては、甚大な業績悪化から『無配』になっています。
ANAの今後
短期対応
- ANA 収益性の高い路線に経営資源を投下
- Peach ANAとの路線分担。三大都市圏を中心に国内線を強化多様な需要層を両ブランドでカバー
中期対応
【前提】アフターコロナでも『高単価需要』は戻らない
- ANA クラス設定、座席数見直し。新たなサービスモデル。路線の厳選。
- Peach 新たな顧客層の獲得。国際線の中距離線就航。
- 第3ブランド ANA、Peachでカバーできない中・低単価需要の取り込み
ANAは生産性向上による、ユニットコストの引き下げを追求し、価値を創出させます。
Peachは効率性を維持し、就航路線を拡大して国内、海外の需要取り込みを強化させるという事です。
コスト削減
保有機材の圧縮
大型機の削減
- 60機 ⇒ 36機
賃金と雇用
ポイント
- グループ全社員の賃金・一時金の削減
- 希望退職者の募集
- 休業・休職制度の拡充
- 新卒採用の中止
固定費を中心としたコスト構造の見直しで2021年度で、約2500億円の削減を見通しています。
ANAのまとめ
ANAホールディングス【まとめ】
- ANAの21年3月期の最終損益は5100億円の赤字見通し
- コスト削減でなんとか生き残りをかけている
- 自らの稼ぐ力を奪っているので、回復には時間がかかる
ここ最近(2020.10.29)、フランスは再びロックダウンを始めると発表しました。
現状のままでは、航空業界が厳しいままなのは言うまでもありません(>_<)
投資を考えられている人は、コロナが落ち着いて、株価上昇してからでも遅くないと思います。
今後も別の個別株も解説していきますので、ひとつの参考にしてみてください(^^)
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