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パナソニックHD【6752】決算分析|利益は好調でも減益予想?それでも安心できる理由。2025年3月期末の決算。

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  • 投資知識の向上をしたい人
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Contents

パナソニックホールディングス(6752)企業概要

  • 創業は1918年、創業者は松下幸之助氏
    → 「松下電器」として始まり、100年以上の歴史がある老舗メーカー。

  • 家電の会社と思われがちだが、今はもっと幅広い
    → 洗濯機・冷蔵庫などの家電だけでなく、工場向け機械、自動車部品、電気自動車(EV)用の電池、法人向けのソフトウェアなども手がけている。

  • 2022年に“持株会社”に移行し、現在はグループの司令塔
    → 各事業はグループ会社が運営し、パナソニックホールディングスは全体をまとめる立場に。

  • 5つの事業セグメントに分かれている

    1. くらし:テレビ・家電・住宅設備など

    2. オートモーティブ:車載用電装品(カーナビなど)※売却予定

    3. コネクト:企業向けのIT・物流・航空機内システムなど

    4. インダストリー:電子部品や工場用機器など

    5. エナジー:EV向けリチウムイオン電池など(テスラ向けが主力)

  • 世界中に展開するグローバル企業
    → 日本だけでなく、北米・欧州・アジアなど世界でビジネスを展開。


一言でまとめると:
パナソニックは“家電の会社”から“世界規模の電機・エネルギー・ソリューション企業”へと大きく進化中の企業です。長い歴史を持ちながら、新しい分野にも積極的にチャレンジしています。

 

決算概要

✅ 売上高:前年割れだけど悪くない

  • 前期(2024年3月期)は8.49兆円、今期は8.46兆円とほぼ横ばい(▲0.5%)

  • 一部で円高や車載事業の縮小が影響。

  • 「規模をムリに追わず、中身で勝負」のスタイル。

✅ 営業利益:大幅増益、これは拍手!👏

  • 約4,265億円、前年より+18%!

  • 原価改善・コスト削減、特にエナジー部門(EV電池)やインダストリー部門が貢献。

  • 売上が伸び悩む中、**利益率で稼ぐ“大人の稼ぎ方”**にシフト。

✅ 経常利益:営業益+αも順調

  • 営業益+金融収支などが加わった指標。

  • 前年比+14%としっかり成長。副業もうまくいってます感

✅ 最終利益:あれ?減ってる?でも理由あり!

  • 実は前期(2024年3月期)は、持株売却益などの“特別利益”がドーンと乗っていた

  • 今期はそういった“臨時ボーナス”がないため、見かけ上は▲17.5%の減益

  • 本業は絶好調なので、「見た目は地味、中身は濃い」タイプの決算です。

🎯まとめ

パナソニックは2025年3月期、「売上は守り、利益は攻め」の内容でした。
特別利益がないぶん最終利益は見劣りしますが、本業の稼ぐ力はしっかり強化中。
**“無理に背伸びせず、引き締まった筋肉で勝負するベテラン選手”**のような決算です!

 

✅ 売上高:ちょっとブレーキかけます

  • 前期比▲7.8%と、明確に減収予想。

  • 車載機器の事業売却(オートモーティブ部門の縮小)などが理由。

  • 「無理に売らず、中身重視でいきます」という慎重モード。

✅ 営業利益・経常利益:利益もしっかり減ります

  • 営業利益は3,700億円、前年比▲13%。

  • エネルギー(EV電池)分野への投資負担が重くなる見込み。

  • 利益体質はキープしているが、“あえての減速運転”

✅ 最終利益:前年の“ボーナスイヤー”の反動

  • 前期(2025年3月期)は、2024年の“特別利益”の反動もあって見た目が悪くなる。

  • とはいえ、3,100億円は水準としては悪くない。「ちょっと休憩」くらいのイメージ。

✅ EPS・配当:配当は“まだ様子見”

  • EPS(1株利益)も減る予想(▲15%)。これに伴い配当も現時点では未定。

  • 経営陣としては、「しっかり見極めてから還元方針を出す」構え。

🎯まとめ(例えるなら…)

今期はパナソニックにとって、**「一度スピードを緩めてカーブを曲がる」**ような慎重運転の1年。
高速走行(2024〜25年)で稼いだぶん、**今はアクセルを踏みすぎない“冷静な判断”**とも言えます。
景気やEV市場の変化に備えて、“無理せず黒字”を守る構えは、逆に長期投資家には安心材料かもしれません。

 

2026年3月期 業績予想に“待った!”をかけそうな主なリスク

  • EV電池:テスラさんのご機嫌しだい

    • 売上の伸びは米テスラ向け「4680」セル量産が大前提。

    • テスラ自身も自前電池を開発中で「自炊派」へ移行の兆し

    • もし発注が細ると、**“超大盛り弁当を用意したのにドタキャン”**状態に。

  • 米カンザス新工場:スタートダッシュ遅れ懸念

    • 40億ドル投資のデソト工場は、部材調達難や政策不透明感で稼働時期がズレ込むリスク

    • 計画どおりに走らないと、減収+固定費負担=利益を削る展開に。

  • 原材料&為替:コストが“ジェットコースター”

    • リチウム・ニッケル価格や円相場が振れると、電池も家電も原価が上下。

    • 円高+資材高が同時に来れば「両手におもりを持ってマラソン」状態。

  • 事業再編の“後片付け”費用

    • 車載機器会社の売却は完了したが、追加で構造改革費用が出れば一時費用が膨らむ

    • “筋トレ後の筋肉痛”が長引くと利益圧迫。

  • 景気失速 & 需要減

    • 世界景気がブレーキを踏むと、家電・住宅設備・工場向け機器の買い控えが広がる。

    • 売上7.8兆円予想は「普通に走れれば」の数字。急ブレーキで**“売上メーター逆回転”**も。

まとめ
2026年3月期は「前年までの全力疾走で少し息切れ+カーブ手前で減速」という慎重見通し。でも、

  • EV電池の量産タイミング

  • テスラ依存度

  • 新工場立ち上げの遅れ

  • 円高・資材高ショック
    が重なると、想定よりもう一段スピードダウンもあり得ます。
    投資するなら「電池の追い風が吹くか」「工場が時間どおり動くか」を天気予報のようにチェックするのがおすすめです。

 

🔍 各指標の解説

✅ 売上営業利益率:「儲けの厚み」は過去イチ水準に

  • 2024年は4.25% → 2025年は5.04%に改善
    → コスト管理のうまさが光り、利益を“ギュッと絞り出す”力が強化。

  • 2026年予想は4.74%。
    → 売上が減る中でも利益率は高水準キープ=筋肉質な体質。

ひとことで言えば…「たくさん売らなくてもちゃんと儲ける、ちゃっかり優等生」。

✅ ROE(自己資本利益率):「株主目線の稼ぎ」はややクールダウン

  • 2024年は10.88% → 2025年は7.93% → 2026年予想6.6%へと段階的に低下

  • ROEは「会社が株主のお金をどれだけ増やしたか」の指標。

  • 前期(2024年)が**特別利益で“跳ねすぎた”**分、2025年・2026年は反動でややおとなしめ。

例えるなら…「去年はボーナスが異常に良すぎた。今期からは通常運転」。

✅ ROA(総資産利益率):「持ち物の働きぶり」も一服感

  • 2024年:5.08% → 2025年:3.91% → 2026年予想:3.32%と下がる。

  • 売上減+固定費増(とくにEV電池などの先行投資)が効率を下げる要因。

  • 総資産回転率も0.97 → 0.90 → 0.83と連動して下がっており、**“在庫や設備の動きがやや鈍い”**ことも伺える。

イメージは…「道具(資産)は増えてるけど、ちょっと遊ばせぎみ」。

🎯まとめ:数字が語るパナソニックの“今とこれから”

  • 2024年は“効率・利益率ともに絶好調”の年。

  • 2025〜2026年は、大型投資・再編・EV電池の立ち上げが進むなかで、数字的には一時的に落ち着く

  • それでも利益率は維持されており、筋肉は落ちていない印象。

📌 **利益の「質」は悪くないが、「成長スピード」はややスローダウン中。長期で見ると、“地力をためて次の成長を狙う年”**とも読み取れます。

 

株価指標と株主還元

株価・PER・PBR — ざっくりポイント(箇条書き)

  • 現在株価:1,518.5円(2025/7/3終値)

    • 1年半で 1,000円台前半 → 1,900円台 → 1,500円台へとジェットコースター。

    • チャート(10年表示)を見ると「1,800〜2,000円が天井、800〜1,000円が底」という ボックス圏 を上下しながら推移。

  • PER(株価収益率):11.4倍

    • TOPIXや電機セクター平均(おおむね14〜15倍)より低め

    • “利益の伸びが一服”という会社予想を先取りして、「成長期待マイルド」価格が付いているイメージ。

    • EV電池の稼働がスムーズに進めば、上振れ=PER再評価余地も。

  • PBR(株価純資産倍率):0.76倍

    • 解散価値(純資産)より安い水準で取引されている状態。

    • 市場は「重い設備投資・景気敏感度」を割り引いているものの、

      • 自己資本比率50%前後の財務健全さ

      • 営業CFの底堅さ
        を考えれば、“割安感”がにじむバリュエーション。

    • ROEが今後 8→6%台にスローダウンする予想なので、PBR<1倍が続くかは収益改善ペース次第

  • 投資家目線ひと言

    • PER低+PBR割安=“地味だが底堅い”バリュー株に近い立ち位置。

    • EV電池の立ち上げ・米国新工場の稼働が順調なら、利益の上振れ → PER上昇 → PBR1倍回帰も視野。

    • 逆に投資負担が長引くと「低PER・低PBRのまま長居」コースも。

まとめ:いまの株価は「高成長シナリオも、大崩れシナリオも織り込み切れていない中立ゾーン」。EV電池の量産成功が“割安”を“適正”に変えるカタリストになりそうです。

 

ざっくり分析 & 投資家メモ

  • **配当方針は「利益の3割前後を配る」**が基本。

    • 利益が出ればバッチリ増配、逆風時はスッと減配──メリハリ型。

  • 30円ラインが“平常運転”の目安

    • 2021年の20円は特殊、48円はご祝儀。中期的には「30円+業績連動」が現実的。

  • 今後のカギは EV 電池の立ち上がり

    • 量産が滑らかなら再び40円台も。もしコケれば“平常運転”に逆戻りもあり。

ひと言まとめ
パナソニックの配当は「筋肉が付けば肉増し、ケガしたらダイエット」。長い目で見ると“体調管理がうまいアスリート”タイプの配当政策です。

 

パナソニックHD ― 株主還元方針(箇条書きでサクッと把握)

  • 基本スタンス

    • 創業時から「株主への利益還元は最重要政策の一つ」と宣言。

    • 連結業績に応じた利益配分を大原則に、安定的かつ継続的な還元を目指す。

  • 配当ポリシー

    • 連結配当性向30%を目安(=当期純利益の約3割を配当に回す)。

    • 景気後退期でも「ゼロにしない」ことを重視しつつ、黒字幅に合わせて機動的に増減配。

    • 2025/3期は1株48円(配当性向30.6%)まで増配、26/3期は未定で様子見。

  • 自己株式取得(自社株買い)

    • 戦略投資とのバランスや財務体質を勘案しつつ、資本効率向上と1株価値の引き上げを目的に“機動的に実施”

    • 明確な年間上限は示さず、市況・資金余力しだいでスポット的に行う方針。

  • 内部留保の使い道

    • EV用リチウムイオン電池、SCMソフト(Blue Yonder強化)など 成長投資 に重点配分。

    • 収益基盤を厚くして将来の配当原資を増やす“再投資サイクル”を構築。

  • 投資家へのメッセージ(まとめ)

    • 「利益の3割は返し、残りは次の成長のタネへ」が合言葉。

    • 配当は“筋肉質の定期便”、自社株買いは“タイムセール”のイメージで、長期目線の還元と資本効率を両立させる方針です。

財務

✅ 自己資本比率 ― “筋肉量”が年々アップ

  • 45 % → 48 % → 50 %超えへと3年連続で上昇。

  • 目安と言われる40 %をしっかり超え、「財務体質はムキムキ寄り」

✅ 剰余金(内部留保) ― “へそくり”も着実に増量

  • 3年間で 約7,000億円増

  • EV電池工場など大型投資をこなしつつも貯金が減らない=稼ぐ力が本物

✅ 有利子負債倍率 ― “借金ダイエット”成功中

  • 0.40 → 0.36 → 0.33 と低下。

  • 1倍を切れば健全とされる中で 0.3台 は優等生クラス。金利上昇局面でも安心。


ひと言まとめ
パナソニックの財務は、**「筋肉(自己資本)を付けつつ、脂肪(借金)を落とし、へそくり(剰余金)を貯める」**という理想的なボディメイクを実践中。
投資初心者的には「倒れにくい体質」と覚えておけば OK です!

 

パナソニックの2025年3月期決算は、「売上は一服、利益は堅調」という落ち着いた内容でした。売上高こそ微減となったものの、営業利益は前期比+18%と2年連続で増加し、利益体質の改善が明確に表れています。とくにエネルギー(EV電池)やインダストリー分野の収益改善が寄与しており、ボリュームよりも“質で稼ぐ”体制が定着してきた印象です。

一方、最終利益は特別利益の反動で減益となりましたが、これは前期が「跳ねすぎ」ていただけで、本業自体は非常に安定。むしろ配当は48円と大幅増配となり、株主還元への姿勢も強まっています。

財務面でも自己資本比率は50%を超え、有利子負債倍率は0.33と超優良水準。成長投資を継続しながらも財務の健全性をしっかりキープしている点は安心材料です。

2026年3月期は、EV電池や再編の影響で減収減益を見込む慎重なスタンスですが、成長の“仕込み期”と考えれば特にネガティブではなく、むしろ堅実な印象すらあります。

総じて、パナソニックは「家電の会社」から「エネルギー&B2Bソリューション企業」へと着実に進化しており、長期投資家にとっては“ブレない骨太さ”を再確認できる決算だったといえるでしょう。

 

今後も別の個別株も解説していきますので、ひとつの参考にしてみてください(^^)

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