こんな方におすすめ
- 建設業界について知りたい人
- 中電工を投資対象に考えている人
- 中電工について知りたい人
高配当が好きな私は日々、企業の分析を行っています(^^)
今回は、電気・空調・給排水・情報通信などさまざまな快適設備を提供する総合設備エンジニアリング企業である、『中電工』について解説したいと思います(^^)
中電工は2023年お正月のニューイヤー駅伝にも8位入賞という強豪です。
中電工を一言でいうと、『減配しないキャッシュリッチな企業』です。
なぜそう思ったのか、中電工の決算の内容を私の意見も含めて解説し、私独自の『タグの10箇条』で高配当投資における中電工を点数化してみたいと思います(^^)
中電工の株を購入しようかと思っている人の参考になれば幸いです。
タグの10箇条についての内容を詳しくご覧になりたい人は下記からご覧ください(^^)
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高配当投資で押えておきたい項目を10箇条で紹介!
こんな方におすすめ 高配当投資をしたい人 高配当投資をしている人 執筆者『タグ』の紹介 Twitter、You Tubeもやっています(^^) こちらものぞいてみてください! 個別株高配当株投資(米国 ...
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Contents
中電工の企業分析
どんな会社?
- 中国電力グループの総合設備エンジニアリング会社
- 官公庁、中国電力向けの設備工事が中心
- 2014年にオリックスと中国エリアで提携
- 中国電力と共同で台湾での再生可能エネルギーに投資
- 2020年に昭和コーポレーション(建設設備メーカー)を子会社化
中電工は、電気・空調・給排水・情報通信などさまざまな快適設備を提供する総合設備エンジニアリング企業です。
ビル・工場・病院など建物の電気設備の設計から施工・メンテナンスが主体となっています。
その他、電化リフォーム・リニューアル工事、電気工事材料・器具の販売をおこなっています。
中電工の業績
四半期の業績推移
四半期ごとの売上高と営業利益のグラフです。
第1四半期にあたる4月~6月の業績が底となり、期末の1月~3月の業績が高くなる傾向にありそうです。
季節的な変動が大きいことがわかります。
2023年度第3四半期の業績は、前期比で売上高は1.8%の減少、営業益は25.8%の減少、経常益は18.7%の減少、最終益は19.4%の減少となりました。
売上営業損益率は前期の5.0%から3.8%へと、1.2%の減少となりました。
2023年3月期第3四半期の累計
2023年度3月期第3四半期の累計は、前期比で売上高は1.2%の増加、営業益は43.5%の減少、経常益は23.5%の減少、最終益は20.1%の減少となりました。
『中期経営計画2024』に基づき、中国地域の基盤強化や都市圏の事業拡大、業務改革の推進をおこないました。
売上高は、情報通信工事や送変電地中線工事などが減少したものの、空調管工事や連結子会社の売上高の増加などにより、前期比で増収となりました。
営業利益に関しては、原価管理の徹底に取り組んだものの、材料費の増加に伴い売上総利益が減少したことにより、前期比で大きく減益となりました。
通期の業績推移
通期の売上高と営業利益のグラフです。
2013年以降、営業利益が大きく改善してきて、売上高も右肩上がりになっているのがわかります。
2023年度の業績予想が下方修正されたことにより、当期の売上高、営業利益は前期を下回る予想をしています。
業績の修正率は、売上高は4.1%の減少、営業益は11.6%の減少、経常益は9.4%の減少、最終益は12.9%の減少へと修正されました。
修正の理由は、売上高は資材の調達難等により、一部の工事で進捗に遅れがみられるということです。
利益面は、売上高の減少に加え、資材価格の高騰など、売上原価が増加していることを踏まえての下方修正ということです。
修正された業績予想を前期と比較すると、売上高は1.4%の減少、営業益は19.4%の減少、経常益は11.4%の減少、最終益は8.7%の減少を予想しています。
今後もウクライナ情勢の長期化、為替の変動などによる、エネルギー価格および、原材料価格の高騰や、部品の調達難が予想されます。
中電工は、中国地域の基盤強化、都市圏の事業拡大への取り組みを継続し、受注の拡大と施工体制の強化を図るとしています。
中電工の株価と配当
中電工の株価
2023年2月5日時点での月足チャートです。
ここ数年の株価は2000円~2500円くらいを推移していました。
直近1年でいうと、2000円台前半~2200円の200円の間でボックス相場になっています。
直近では大きく目立った株価の上下は少なく、ある意味安定した株価になっています。
中電工の配当
2023年度の配当金は、中間52円、期末52円の合計104円を予測しています。
2019年度から5年連続で配当維持の予想になっています。
今回の決算で業績の下方修正はありましたが、期末の配当金に変更はありませんでした。
業績は修正しても利益がある程度出ていれば、減配はしにくい体質なのかもしれません。
2020年3月期の1株当たりの利益は86円程でしたが、1株の配当金は104円をだしていたので、いわば、貯金を切り崩して配当金を出していました。
一時的に業績が悪くなったとしても減配はせず、翌年以降でしっかりと稼げていますので、その後も減配は無いという、今までの状況です。
利回り
2023年2月5日時点での配当利回りは、5.04%となっています。
市場全体から見ても5%を超える利回りは高配当といえます(^^)
配当性向
2022年度の配当性向は、86%でした。
2023年度は1株配当が104円で、1株利益が111.3円を想定しているので、計算すると配当性向は、93.4%くらいになりそうです。
配当性向としてはとても高い予想になっています。
中電工の株主還元は、『DOE(連結株主資本配当率)2.7%を目処に配当を行う』としていますが、配当性向でみると、高い水準になっているので、認識はしておいた方が良いと思います。
中電工の財務
自己資本比率は78.5%と、とても高い数字を維持しています。
以前は80%を超えているときもありましたが、ここ数年は70%台中盤になっています。
利益剰余金は2050億円前後で推移しています。
有利子負債はほぼなく、健全な経営をおこなっているのがわかります。
借金は少なく、自己資本比率が高くて、お財布にもお金が貯まっている状況とみています(^^)
タグの10箇条で分析した結果
合計得点
- 70点
私の高配当投資の観点からすると、現状の中電工は、70点でした。
個人的に惜しかったのは、売上高です。
2013年から10年連続で増加していましたが、今回の決算で下方修正がおこなわれ、11年連続増加とはいきそうにありません。
現金等残高がピークの2017年から約半減していることが若干気になりました。
指標的には割安水準なので、常に監視しています(^^)
中電工のまとめ
【まとめ】
- 中国電力グループの総合設備エンジニアリング会社
- 2023年3月期は減収減益へと業績を修正
- 2012年以降、減配は無く配当金は安定
- 利回り5%を超え、PBR0.54倍のバリュー株
中電工について解説しました(^^)
私の株式投資のスタイルは、高配当株投資をメインにおこなっています(^^)
財務優良、安定した業績、安定した配当金を出せる企業を応援しています(^^)
中電工は、株価の上下は少ない傾向にあるため、短期投資には向いていないと思います。
今後も別の個別株も解説していきますので、高配当株投資を実践されたい方は、ひとつの参考にしてみてください(^^)