こんな方におすすめ
- 卸売業界について知りたい人
- エフティグループを投資対象に考えている人
- エフティグループについて知りたい人
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高配当が好きな私は日々、企業の分析を行っています(^^)
今回は、『エフティグループ』について解説したいと思います(^^)
エフティグループは、『光通信』の子会社で、中小企業向け電話機やOA機器、LED照明、電力小売りが柱の企業です。
先日、エフティグループから『報告書』が届きました。
内容もよくまとめられていて、今後何をしていくというのもわかりやすかったので、紹介したいと思います。
高配当でもありますので、エフティグループの株を購入しようかと思っている人の参考になれば幸いです。
Contents
エフティグループの企業分析
企業概要
- 光通信【9435】の子会社の情報通信機器販売会社
- ネットワークインフラ事業、法人向け事業を営む
- 主要商品はLED照明。最近は電力小売りもおこなう
- 主に中小企業、個人事業主、個人を対象
- 主要顧客はNTTファイナンス、クレディセゾン
エフティグループはストック収益に力を入れています。
ストック収益とは、顧客に継続してサービスを提供し、毎月の利用料を徴収する仕組みで、いわゆる『サブスクリプション』的な感じです。
エフティグループのストック収益は、光回線や小売電力などのインフラに関わるサービスです。
インフラに関わるため、解約されづらく、継続の長さも安定の一つになっています。
エフティグループの業績
四半期の業績推移
四半期ごとの売上高と営業利益のグラフです。
2021年度は第1四半期から前期を下回る形になり、第2四半期で持ち直しましたが、2020年12月中旬からの日本卸電力取引所(JEPX)での取引価格高騰があり、利益に影響を受ける結果となりました。
そんな中、エフティグループは顧客への影響を最小限に抑える取り組みで、解約防止や新たな顧客の販売活動に取り組み、自社ブランドの『エフエネでんき』の契約数は増加し、売上高は前期比でも大幅に増加させました。
電力などの『ネットワークインフラ事業』はよかったものの、他の事業との合計になると前期比で業績を落としてしまっています。
売上高は7.7%の減少、営業益は63.7%の減少、経常益は64.4%の減少、最終益は78.7%も減少してしまいました。
営業利益率は前期の11.6%から4.6%へと大きく減少しました。
2021年度の結果
2021年度の結果は、前期比で売上高は9.9%の減少、営業益は12.3%の減少、経常益は11.7%の減少、最終益は17%の減少となりました。
法人ソリューション事業は前期比でプラス成長となりましたが、電力小売りの高騰や、その他事業の蓄電池販売が減少しました。
また、連結子会社の譲渡により一時的に売上が減少しています。
業績は落としましたが、1株配当金は前期の61円から63円の増配となっています。
2021年度の実績を従来予想と比較してみます。
従来予想は20年11月であり、電力小売りの高騰は見込まれていなかったためか、結果としては売上高は1.6%の下振れだったものの、営業益、最終益は15%以上の下振れ着地となりました。
通期の業績推移
通期の売上高と営業利益のグラフです。
2020年は過去最高の業績を残しましたが、2021年度は業績を落とす結果になりました。
ただ、業績を落としながらもストック収益を増やすべく種まきが出来た2021年だったのかと思います(^^)
2022年の業績予想は、売上高は4%の増加、営業益は9.4%の増加、最終益は11.3%の増加を予想しています。
ネットワークインフラ事業として、自社製の節水装置やLINE公式アカウントの制作・運用代行サービスを進めるとともに、新たなストックサービスの企画・開発に力を入れるという事です。
配当金は前期と同額の1株あたり63円を予想しています。
エフティグループの株価と配当
エフティグループの株価
2021年6月27日時点での月足チャートです。
エフティグループは約10年前は1株100円未満でした。
1株100円から10倍、20倍となり、現在は1株1300円前後となっています。
最近の株価としては、上値が切り下がってきているので、元気がない印象です。
エフティグループの配当
配当金
- 2021年度 63円
- 2022年度 63円(予測)
2021年度の配当金は、年間63円でした。
2022年度は、中間28円、期末35円の合計63円を予測しています。
2022年度は業績は良くなる予想でしたが、配当金は今のところ『配当維持』を発表しています。
利回り
利回り
- 2021年度 4.73%
- 2022年度 4.73%前後
2021年度の配当利回りは、4.73%でした。
2022年度はいまのところ、4.7%前後と高配当となっています。
配当利回りは高いですが、PBRは2.6倍になっており、指標的には少し割高な気がします。
配当性向
配当性向
- 2021年度 62.3%
- 2022年度 %前後
2021年度の配当性向は、62.3%でした。
2022年度は1株配当が63円で、1株利益が116.3円を想定しているので、計算すると配当性向は、54.1%くらいになりそうです。
エフティグループの配当については、『配当性向50%を目途に決定することを基本方針』としています。
また、『株主還元として配当と共に自己株式の取得を適宜実施』しているということです。
実際に2020年度も自己株式取得をおこなって、適宜、株式の消却もおこなっています。
エフティグループのキャッシュフローと財務
営業キャッシュフローは、マイナスとなりました。マイナスは基本良くはないのですが、決算短信をみると、契約コストを含む減価償却費が多くなっていました。
小売電力サービスにおける、電力取引価格高騰がありましたが、その影響なのかなと思います。
投資キャッシュフローは、有形固定資産や無形固定資産への投資はしたものの、子会社の支配喪失による収入がありプラスになっています。
財務キャッシュフローは、配当金の支払いや自己株式取得をおこなったものの、短期の借入をおこなったため、資金流入としてプラス計上になっています。
当期のキャッシュフローとしては一般的に言われる、健全なキャッシュフローとは言えませんが、安定した収益基盤を作ったという考えをもてば、翌期以降期待が持てるかもしれません。
自己資本比率は39.2%と前期の47%から大きく減少しています。
自己資本はそれほど変化していませんが、キャッシュフローのところでお話した、『短期の借入金』をおこなったことにより、自己資本比率は減少しています。
利益剰余金は2011年以降毎年積みあがっています。
有利子負債は、短期借入のため1.02倍へ上昇しています。ストック収益を基盤に返済していってほしいです。
エフティグループのまとめ
【まとめ】
- 光通信【9435】の子会社の情報通信機器販売会社
- 主要商品はLED照明。最近は電力小売りもおこなう
- 2021年度は減収減益もストック収益の種まきをおこなう
- 2022年度は増収増益予測
- 配当利回り4.7%前後と高配当だが、PBR的には割高
エフティグループについて解説しました(^^)
2021年度は減収減益となり厳しい年でしたが、ストック売上比率は41.8%から53.8%へと伸長しています。
ストック収益については今後10年間で70%近くまで上昇させる方針を発表しています。
収益の見込みが立てやすくなることは安定した経営をしていくうえでは大切なことです。
苦しい時期も来ると思いますが、頑張って欲しいと思います(^^)
今後も別の個別株も解説していきますので、ひとつの参考にしてみてください(^^)