こんな方におすすめ
- 安定した収入源を求めている人
- 投資知識の向上をしたい人
- 投資判断の材料が欲しい人
※本ページはプロモーションが含まれています
- 企業概要:企業の基本情報や事業内容を紹介
- 決算概要: 対象企業の決算のキーポイントを簡潔に紹介
- 株価と配当:過去の傾向と推移を見る
- 株主優待:あれば紹介
- 財務:資金について確認
- まとめ: 全体の要約
- と言う流れでお話ししたいと思います^ ^
日本最大の石油・天然ガス開発会社である、INPEXについてお話しします
1、INPEXの企業概要
企業の特徴
2008年: 国際石油開発と帝国石油が合併し、日本最大の石油・天然ガス開発会社に
2018年: イクシスLNGプロジェクトでガス生産を開始
2021年: 社名を「国際石油開発帝石」から「INPEX」に変更
事業内容:
世界20カ国以上で70を超えるプロジェクトを展開し、エネルギーの安定供給に貢献
石油はUAE、インドネシア、カスピ海で生産し、天然ガスはオーストラリアなどで開発・生産
主なプロジェクト:
イクシスLNGプロジェクト、アバディLNGプロジェクト、アブダビ油田プロジェクトなど、主要な石油・天然ガスプロジェクトを実施
日本国内の供給: 関東甲信越地域に自社のガスパイプライン網を通じて天然ガスを供給し、国内のエネルギー需要に対応
環境への取り組み:
ネットゼロカーボンを目指し、グリーン水素・ブルー水素製造、アンモニア製造に注力
洋上風力発電、地熱発電、カーボンリサイクル(メタネーション、CCUS技術)など、持続可能なエネルギー技術を開発
株主構成:日本政府が筆頭株主で、経済産業大臣が約21.99%を保有
2、決算概要
2024年度12月期第3四半期の累計
INPEXの2024年12月期第3四半期累計業績について解説します
- 売上高:前年同期比で9.1%増の1兆7,475億円
この増加の主な要因は、期中の円安進行による売上増加であり、特に海外の売上高が為替の影響を受けました - 営業利益:前年同期比で24.9%増の1兆180億円。販売数量の増加と円安が営業利益の押し上げ要因となっています
特に、持分法による投資損益が前年同期比で大幅に改善したことも寄与しました - 経常利益:前年同期比で13.5%増の1兆484億円
営業利益の増加に加え、金融収益も増加したことが経常利益の成長を支えていますが、金融収益の増加幅は控えめでした - 最終利益:前年同期比で8.7%増の2,894億円
税引前利益の増加に伴い、最終利益も増加しましたが、税金費用の増加が一部影響し、増加率は他の利益指標に比べてやや低めです
これらの業績結果は、原油価格の堅調推移や円安が企業利益に貢献したものの、一部で費用増も見られ、通期業績の達成に向けて安定した原油価格や為替環境の維持が重要と考えられます
通期の業績推移
INPEXの2024年12月期通期の業績予想について解説します
- 売上高:
前年同期比で3.6%増の2兆2,430億円を見込んでいます
石油・天然ガスの販売量増加や為替の影響により、前年を上回る売上高が期待されています - 営業利益:
前年同期比で9.9%増の1兆2,240億円と予想されています
エネルギー価格の上昇やコスト管理の改善により、利益率の向上が見込まれています - 経常利益:
前年同期比で1.2%増の1兆2,690億円を見込んでいます
営業利益の増加に伴い、経常利益も増加する見通しです - 最終利益:
従来予想の3,600億円から3,800億円に5.6%上方修正され、前年同期比で18.1%増となる見通しです
この修正は、為替の円安傾向やエネルギー価格の堅調な推移が要因であり、増益率は当初予想の11.9%増から18.1%増へと拡大しました
今回の上方修正により、INPEXは安定した収益基盤とコスト管理の強化により、利益面でさらなる成長が期待されています。
3、株価と配当
株価
株価動向
INPEXの株価は、2024年11月13日時点で2,029円となっています
過去1年間の推移を見ても上下に大きな動きがあり、2024年4月15日に2,628円の高値をつけ、その後も波を描くように変動しています
短期的には2000円付近で推移しており、投資家の間で底固めの様子が伺えます
PER(株価収益率)
PERは6.5倍となっており、これは市場平均に比べて割安と見られる水準です
エネルギーセクター全体の業績が堅調である中、低PERは安定した利益を背景に割安感が強いといえるでしょう
PBR(株価純資産倍率)
PBRは0.57倍です
これは1倍を下回っており、企業の純資産に対して市場が低く評価していることを示しています
INPEXの安定した資産状況を考えると、この水準は割安であると考えられます
配当利回り
配当利回りは4.24%で、これは比較的高い水準です
INPEXは安定したキャッシュフローを背景に高配当を維持しており、配当を重視する投資家にとって魅力的な銘柄といえます
全体的に、INPEXは低PER、低PBR、高配当利回りの特性を持ち、割安感が強いと評価できる銘柄です
配当
INPEXの配当金推移と株主還元方針について解説します
配当金推移
INPEXの配当金は、2014年から2018年まで1株当たり18円で安定していましたが、2019年から上昇傾向に転じています
2019年には24円に増配し、2021年には48円、2022年には62円、2023年には74円と、増配を続けています
2024年の予想配当額は86円で、引き続き増加基調が見られ、株主還元の強化が伺えます
株主還元方針
INPEXは安定したキャッシュフローを背景に、持続的な株主還元を行う方針です
配当政策としては、増配を重視しつつ、株主価値の向上を目指しています
また、収益が安定しているため、配当性向や増配方針も柔軟に設定されており、株主に対して積極的に還元していく姿勢が鮮明です
4、株主優待
INPEXの株主優待制度は、同社の株式を長期保有している株主に感謝の気持ちを示すために設けられた制度です
具体的な内容は以下の通りです:
優待内容
毎年12月31日時点で400株以上のINPEXの株式を1年以上継続して保有している株主に、オリジナルデザインの「QUOカード」が進呈されます
このQUOカードの額面は、保有年数や保有株数に応じて変わります
優待条件
- 保有株数:400株以上
- 継続保有期間:1年以上
継続保有の判定方法
「継続保有期間1年以上」の条件は、6月末と12月末の株主名簿に400株以上が連続して記載されている場合に適用されます
例えば、初回に優待を受けるためには、少なくとも1年間は400株以上を保有し、半年ごとの株主名簿に連続で記載されていることが必要です
優待の発送時期
毎年3月下旬頃に、対象の株主に対してQUOカードが送付されます
このカードは、INPEXのオリジナルデザインであり、優待を通じて株主との関係を大切にする姿勢が表れています
INPEXの株主優待は、長期保有を促す施策として、株主にとっても魅力的な制度です
5、財務
INPEXの財務について、自己資本比率、利益剰余金、有利子負債倍率について解説します
1. 自己資本比率
- 2021年12月期から2024年12月期第3四半期にかけて、自己資本比率は**60.6%から61.6%の範囲で推移しています
2023年12月期に62.5%と過去3年間の中で最も高い数値を記録していますが、2024年12月期第3四半期では61.6%**に若干減少しています - 自己資本比率が60%以上を維持しており、総資産に対して自己資本の割合が高い状態が続いているため、財務の安定性が高いと考えられます
2. 利益剰余金
- 利益剰余金は2021年12月期の約1兆7838億円から、2024年12月期第3四半期には約2兆9356億円に増加しています
- この増加は、安定した営業利益や経常利益の積み上げによるものであり、企業が利益を着実に蓄積し、内部留保を強化していることを示しています
利益剰余金の増加は将来の投資や株主還元の余力を高める要因となります
3. 有利子負債倍率
- 有利子負債倍率は、2021年12月期の0.38倍から、2024年12月期第3四半期の0.29倍まで低下しています
- これは、有利子負債が自己資本に対して減少していることを示し、資金調達に依存する割合が低下していることを意味します
低い有利子負債倍率は、金利負担が少なく財務の健全性が高いことを示しています
総括
INPEXの財務状況は、自己資本比率の高さ、増加傾向にある利益剰余金、低下傾向の有利子負債倍率から見て、非常に安定しているといえます
6、INPEXのまとめ
INPEXの企業概要
INPEX(国際石油開発帝石)は、日本最大の石油・天然ガス開発会社であり、世界20カ国以上で70を超えるプロジェクトを展開しています
主要なプロジェクトとして、オーストラリアの「イクシスLNGプロジェクト」や「アバディLNGプロジェクト」、アブダビでの石油開発などが挙げられます
また、INPEXはエネルギーの多様化を進めるため、再生可能エネルギーやカーボンニュートラルな取り組み(メタネーション、CCUS、水素・アンモニア関連の事業など)にも注力しています
2024年12月期第3四半期累計業績
2024年12月期第3四半期の累計では、売上高、営業利益、経常利益、最終利益の全てにおいて前年同期比で増加を記録しました
- 売上高は前年同期比9.1%増。
- 営業利益は前年同期比24.9%増。
- 経常利益は前年同期比13.5%増。
- 最終利益は前年同期比8.7%増。
これらの増収・増益の要因としては、エネルギー価格の安定とINPEXが保有するプロジェクトからの安定的な収益が寄与しています
通期業績予想の上方修正
2024年12月期の通期業績予想において、最終利益が従来の3,600億円から3,800億円へ5.6%上方修正されました
これにより、前年同期比の増益率は18.1%に達する見込みです
また、売上高、営業利益、経常利益も前年から堅調に推移しており、増収増益が予想されています
財務状況
- 自己資本比率は60%以上を維持しており、2023年12月期では62.5%と安定した財務基盤が見られます
- 利益剰余金は2021年12月期から増加傾向にあり、2024年1月期第3四半期には約2兆9,356億円に達しています
- 有利子負債倍率は0.38倍から0.29倍に低下しており、財務の健全性が高いと評価できます
このように、自己資本比率や利益剰余金の増加、有利子負債倍率の低下は、INPEXの強固な財務基盤を裏付けています
配当金推移と株主還元方針
INPEXの配当は年々増加傾向にあり、2024年の配当予想は1株あたり86円とされています
株主還元方針としては、安定した利益に基づき配当を増やす方針が示されており、今後も株主への還元を重視する姿勢が見られます
株価動向、PER、PBR、配当利回り
2024年11月時点でのINPEXの株価は約2,029円、PERは6.5倍、PBRは0.57倍、配当利回りは4.24%と、比較的割安な水準にあります
エネルギー関連の安定収益が評価されており、長期的な株主還元も魅力的です
INPEXは、石油・天然ガス開発に加え、カーボンニュートラルへの取り組みも進める総合エネルギー企業として、今後の成長が期待される企業です
財務基盤も強固で、株主還元に積極的な姿勢が評価されています
今後も別の個別株も解説していきますので、ひとつの参考にしてみてください(^^)