こんな方におすすめ
- 鉱業業界について知りたい人
- INPEXを投資対象に考えている人
- INPEXについて知りたい人
※本ページはプロモーションが含まれています
高配当が好きな私は日々、企業の分析を行っています(^^)
今回は、石油・天然ガスの開発生産をおこなっている、INPEXの2023年12月期第2四半期の決算が出ましたので、解説したいと思います(^^)
INPEXの株を購入しようかと思っている人の参考になれば幸いです(^^♪
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Contents
INPEXの企業概要
企業概要
- 日本最大の石油・天然ガス開発会社、旧称「国際石油開発帝石」。2021年に「INPEX」に商号変更。
- 2008年に国際石油開発と帝国石油が合併。筆頭株主は日本政府。
- 世界20数カ国・70超のプロジェクト活動。特筆すべきは「イクシスLNGプロジェクト」「アバディLNGプロジェクト」や「アブダビ油田プロジェクト」。
- 石油はUAE、インドネシア、カスピ海での生産。天然ガスの主な生産地はオーストラリア。関東甲信越地域への天然ガス供給を実施。
- 水素、アンモニアの製造や洋上風力、地熱発電の取り組み。
- カーボンリサイクルの一環として、炭酸ガス(CO2)や一酸化炭素(CO)を水素ガス(H2)と反応させて、メタン(CH4)を生成するに取り組む。
INPEXの業績
四半期の業績推移
四半期ごとの売上高と営業利益のグラフです。
INPEXの期の始まりは1月からとなっています。
2020年度が業績の底となり、2021年度以降、売上高、営業利益ともに右肩上がりに増加しているのがわかります。
2023年度12月期第2四半期の業績は、前期比で売上高は18.4%の減少、営業利益は25.8%の減少、経常利益は5.7%の減少、最終利益は14%の増加となりました。
売上高、営業利益ともに大きく減少しているように見えますが、前期の第2四半期の業績が良すぎたとも言えるでしょう。
最終利益はに関しては10%以上も増加しており、大きく利益が残っています。
2023年12月期第2四半期の累計
第2四半期の累計は、前期比で売上高は1.8%の減少、営業利益は2.4%の減少、経常利益は11.2%の増加、最終利益は38.1%の増加となりました。
期中の平均為替レートが円安に推移したものの、原油の販売価格の下落により、売上高は前年同期比196億円の減少、割合として、1.8%減少の1兆787億円となりました。
売上高の平均為替レートは、1ドル134円96銭となり、前年同期比11円71銭、割合として、9.5%の円安となりました。
今回は、販売価格が下落しても円安となり、利益が大きく残りました。
業績の修正
5月の第1四半期に続き、再び通期業績の修正がありました。
修正率は、売上高は1.9%の増加、営業利益は2.5%の増加、経常利益は6.9%の増加、最終利益は6.7%の増加を予想しています。
為替の円安推移により前提条件を見直したこと、2023年12月期第2四半期累計の実績が上振れたこと等を加味しての上方修正ということです。
配当金も年間10円の増額を発表しています。
INPEX:通期の業績推移
通期の売上高と営業利益のグラフです。
2022年度はかつてない好業績となり、グラフが突出しています。
2022年度が良すぎたので、2023年度は、今回も上方修正をおこないましたが、売上高、営業利益ともに前期を下回る予想をしています。
2023年12月期の予測
2023年12月期の業績予想は、前期比で売上高は12.6%の減少、営業利益は19%の減少、経常利益は20%の減少、最終利益は27%の減少を予想しています。
通期の業績見通しは上記の前提により算出しています。
前回発表予想よりも通期平均為替レートが5円、円安へと修正しています。
INPEXの販売している原油価格は油種ごとに価格が異なり、ブレントに比べて価格差があります。
あくまでも参考にする程度でご覧いただければと思います(^^)
INPEXの株価と配当
INPEXの株価
2023年8月13日時点での月足チャートです。
決算翌日の終値は前日比で301.5円、16%以上も株価は上昇しました。
とてもすごい勢いで終値で2,000円の大台を維持しました。
直近では、コロナショック前の1200円を突破し、2014年最高値の1661円を超え、1831円まで上昇しましたが、その後の株価は落ち着きを見せ1400円台まで落ちました。
2022年6月には1831円まで株価は上昇しました。
売り圧力にも耐え、今回の決算で大幅に株価が上昇しました。
2,000円を超える株価は2009年以来になります。
2000円~2500円の間で持ちこたえることができれば、さらなる株価上昇も見えてきそうです(^^)
INPEXの配当
配当金についてです。
2022年度の配当金は年間62円でした。
2023年度は、中間37円、期末37円の合計74円への増額を発表し、過去最高の配当を更新する予想になっています。
株主還元・投資家との対話の強化として、来期の配当金は、今期を下回らない金額とするよう、最大限の努力をするとしています。
となると、来期も年間74円の配当金の可能性が高いことになります(^^)
また、今期に総額1,000億円の自己株式取得をおこない、自己株式については、前期取得の1,200億円と合わせて、合計2,200億円分を消却する予定としています。
自己株式の取得及び消却を行う理由として、資本効率の向上及び株主還元の充実を図るためとしています。
株式の消却は、完全に消滅させるため、1株の価値が上昇することになります。
利回り
配当利回りについてです。
今回の決算時に配当金増額の発表はありましたが、株価も大きく上昇したため、配当利回りは3.5%になっています。
2023年2月頃は4.5%くらいだったので、6か月前と比べると、株価が上昇しているため、利回りは下がっています。
3.5%の利回りは低いというわけではありませんが、2009年以来の株価ということを考えると、利益確定売りが出て、株価が下がる可能性もあるので、なかなか手を出しにくくなっているかもしれません。
配当性向
2022年度の配当性向は19.3%でした。
2023年は1株配当が74円で、1株益が245円を予想しているので、計算すると配当性向は30.2%くらいになりそうです。
2022年から2024年までの3か年の中期経営計画によると、株主還元は、『安定的な配当を基本としつつ、業績の成長に応じて、株主還元を強化する』としています。
業績が悪化した場合でも配当金の下限は30円とし、『総還元性向』40%以上を目指しているということです。
配当金だけでなく、自社株買いも株主還元になるので、すべて含めて40%以上の還元を目指しています。
先ほども解説した通り、来期の配当金は、今期を下回らない金額とするよう、最大限の努力をするとしていますので最悪なことは来期については考えなくても良さそうです(^^)
INPEXの株主優待
オリジナルデザインQUOカード、LNG施設の見学
株主優待はQUOカードと直江津LNG基地の見学です。
株主優待は2019年より開始されました。
100株で抽選ではありますが、LNG基地の見学ができます。
今まではコロナの影響もあり、LNG基地見学の抽選は中止していましたが、今回から再開されたようです(^^)
QUOカードは最低限、400株以上持っていないともらえません。
かつ、1年以上持っていないと権利を得られませんので、株主優待も狙っていく方は長期保有が前提となります。
私は800株以上の株を所有しているので、今回は3000円のクオカードを株主優待として、いただきました(^^)
だだ保有しているだけで次回は5000円のクオカードがもらえるので、引き続き、長期保有していきたいと思います(^^)
INPEXの財務
INPEXの財務についてです。
総資産は前年度末比で6,048億円増の6兆8,647億円になっています。
利益剰余金は2,200億円以上増加しており、有利子負債倍率は減少しています。
これらの結果、自己資本比率は62.2%になっています。
財務的にも健全な状態を保っているのがわかります。
INPEXのまとめ
【まとめ】
- 日本最大級の石油・天然ガスの開発企業
- 2023年12月期第2四半期は、減収減益
- 再び業績の上方修正を発表
- 年間配当74円、2009年以来の株価2,100円越え!
2023年12月第2四半期の決算を発表したINPEXを解説しました(^^)
直近は世界情勢の影響で良い業績となっておりますが、やはり今後は、世界的な脱炭素の流れで石油需要が大幅に減少していく見通しのなか、石油依存からの脱却など業態変化の加速当面の課題になることに変わりはありません。
イクシスLNGの安定操業の達成により、石油・天然ガス分野のポートフォリオの強化と生産効率を向上させました。
オランダの洋上風力事業の取得などにより、再生可能エネルギーを含む事業のスライド対応を進め、事業面での目標を大きく進展させたINPEX。
今後も引き続き、追いかけていきたいと思います(^^)
今後も別の個別株も解説していきますので、ひとつの参考にしてみてください(^^)