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※株価・投資指標は、特に記載がない限り2026年8月5日終値時点です。
※本記事は特定銘柄の売買を推奨するものではありません。
日本製鉄(5401)が、2026年8月4日に2027年3月期第1四半期決算を発表しました。
売上収益は前年同期比40.4%増、事業利益は58.1%増。前年同期に1,958億円の赤字だった最終利益は、753億円の黒字へ転換しました。
さらに、通期の純利益予想を2,200億円から2,900億円へ上方修正。決算翌日の株価は前日比4.02%上昇し、672円で取引を終えました。
今回の主役は、巨額買収でグループに加わったU. S. Steelです。
U. S. Steelの通期利益見通しは1,000億円以上から1,800億円以上へ引き上げられ、会社自身も「グループの稼ぎ頭」と表現しています。
「あれだけ話題になった買収が、いよいよ利益に変わってきたの?」
そう期待したくなる決算です。ただし、鉄は熱いうちに打てと言いますが、決算を見てすぐに「買収大成功」の判子を押すのは、まだ少し早そうです。
今回は、次の点を株式投資初心者にも分かるように確認します。
- 第1四半期が黒字転換した本当の理由
- U. S. Steelはどのくらい利益を稼いだのか
- 純利益予想を700億円上方修正した中身
- 年間24円の配当と新しい下限配当
- PBR0.62倍をそのまま「割安」と考えてよいのか
- 5兆円を超える有利子負債と今後の注意点
先に結論を言うと、U. S. Steelの買収成果が数字に表れ始めた点は前向きです。
一方、日本国内の利益見通しは下方修正され、有利子負債と金融費用も増えています。今後は、U. S. Steelが利益を稼ぐだけでなく、投資と借入金を上回る現金を生み出せるかが重要です。
日本製鉄はどんな会社?
日本製鉄は、日本最大手の鉄鋼メーカーです。
自動車、建設、造船、鉄道、エネルギー、家電、缶など、社会のさまざまな場所で使われる鉄鋼製品を製造しています。
主な事業は次の4つです。
- 製鉄
- エンジニアリング
- ケミカル&マテリアル
- システムソリューション
鉄鋼会社という名前ですが、工場や環境設備を造る事業、化学・新素材、ITシステムまで手がけています。
それでも売上と利益の中心は製鉄事業です。そのため、世界の鋼材需要、鉄鉱石や原料炭の価格、為替、エネルギー、景気の影響を大きく受けます。
そして現在の日本製鉄を語るうえで欠かせないのが、2025年6月に買収を完了した米国のU. S. Steelです。
今回の決算は、日本製鉄が「国内中心の鉄鋼会社」から「米国を含むグローバル企業」へ変わる途中経過でもあります。
第1四半期は大幅増収、黒字転換
まずは決算全体を確認します。
| 項目 | 2027年3月期1Q | 前年同期 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 2兆8,212億円 | 2兆87億円 | +40.4% |
| 事業利益 | 1,455億円 | 920億円 | +58.1% |
| 営業利益 | 1,455億円 | -1,396億円 | 黒字転換 |
| 親会社帰属四半期利益 | 753億円 | -1,958億円 | 黒字転換 |
| 1株当たり四半期利益 | 14.40円 | -37.47円 | 黒字転換 |
見た目は非常に強い数字です。
ただし、売上収益の40.4%増には注意が必要です。
U. S. Steelは2025年7月から日本製鉄の連結決算に加わりました。前年同期にはU. S. Steelが含まれず、今回は最初から含まれています。
つまり、前年と今回では会社グループの大きさが違います。「同じ事業だけで売上が40%伸びた」という意味ではありません。
黒字転換のすべてが本業改善ではない
最終利益は、前年同期の1,958億円の赤字から、今回は753億円の黒字へ転換しました。
差額は約2,711億円です。
しかし、この2,711億円をすべて「鉄が売れて本業が改善した成果」と考えるのは正しくありません。
前年同期には、事業再編損2,316億円が計上されていました。これは事業の整理に伴う一時的な巨額損失です。今回はその損失がありません。
整理すると、今回の黒字転換には次の両方が含まれます。
- 事業利益が920億円から1,455億円へ増えた
- 前年にあった2,316億円の事業再編損がなくなった
黒字転換は間違いなく前向きです。ただし、「本業だけで2,700億円改善した」とまでは言えません。
数字は熱くても、分析する頭は冷静にしておきたいところです。
日本製鉄の「事業利益」とは?
日本製鉄の決算には、「事業利益」という少し独特な言葉が出てきます。
これは、会社がグループ全体の業績を継続的に比較するために使う代表的な利益指標です。
鉄鋼製品を売った利益だけでなく、持分法を適用する関連会社の利益や、為替差損益なども含みます。
さらに会社は「実力ベース事業利益」も開示しています。
実力ベース事業利益は、原料や製品在庫の価格変動で生じる「在庫評価差」などを除き、事業そのものの稼ぐ力を見やすくした会社独自の指標です。
第1四半期の内訳は次のとおりです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 実力ベース事業利益 | 1,084億円 |
| 在庫評価差 | +502億円 |
| 営業外・連結調整等 | -131億円 |
| 連結事業利益 | 1,455億円 |
事業利益1,455億円のうち、502億円は在庫評価差によるプラスです。
在庫評価差は、原料や製品の価格が動くことで、帳簿上の利益が増減するものです。会社の努力だけで継続的に生まれる利益とは性格が違います。
そのため、日本製鉄を見るときは、事業利益だけでなく実力ベース事業利益も確認します。
国内より海外の利益が大きくなった
第1四半期の実力ベース事業利益1,084億円を、国内と海外に分けると次のようになります。
- 国内:471億円
- 海外:613億円
- 海外のうちU. S. Steel:322億円
この四半期は、海外の利益が国内を上回りました。
そして通期見通しも大きく組み替えられています。
| 区分 | 従来予想 | 今回予想 | 修正額 |
|---|---|---|---|
| 国内 | 4,700億円 | 3,800億円 | -900億円 |
| 海外 | 2,300億円 | 3,200億円 | +900億円 |
| うちU. S. Steel | 1,000億円以上 | 1,800億円以上 | +800億円 |
| 全体 | 7,000億円以上 | 7,000億円以上 | 据え置き |
ここは今回の決算で特に重要です。
日本製鉄全体の実力ベース事業利益は、7,000億円以上で変わっていません。
国内が900億円下方修正され、その分を海外の900億円上方修正で補っています。
「日本も米国も一斉に絶好調」という決算ではなく、国内の苦戦を海外が支える構図です。
U. S. Steelが322億円を稼いだ
今回の主役、U. S. Steelを詳しく見ます。
U. S. Steelの実力ベース事業利益は、第1四半期に322億円でした。
通期見通しは、従来の1,000億円以上から1,800億円以上へ800億円引き上げられています。
会社が説明した上方修正の内訳は次のとおりです。
- 米国鋼材市況が上昇するなかで需要を取り込む効果:約600億円
- シナジー進展、高炉再稼働などの収益改善:約200億円
シナジーとは、買収した2社が一緒になることで生まれる追加効果です。
今回の場合、日本製鉄の製造技術や工場運営のノウハウをU. S. Steelへ持ち込み、生産量、品質、コスト、エネルギー効率などを改善します。
単に「会社が大きくなった」というだけでなく、「同じ工場から、より多く、より良い製品を、より効率よく造る」取り組みです。
100人規模で技術者を派遣
日本製鉄は、短期派遣を含め約100人規模の技術者や社員をU. S. Steelへ派遣しています。
現場では約260項目の改善活動が進められています。
具体的には、次のような内容です。
- 生産設備の安定稼働
- 生産性と品質の改善
- 燃料費、歩留まり、エネルギー効率の改善
- 原料調達とコスト競争力の向上
「歩留まり」とは、投入した原料のうち、最終的に良い製品として使える割合です。歩留まりが改善すれば、同じ原料からより多くの製品を造れます。
2026年度に見込む操業シナジーは年3億ドル。中期目標の年5億ドルに対して、60%まで進める計画です。
U. S. SteelのBig River 2では、2026年6月に月次生産量の過去最高を更新しました。新しい設備の稼働が安定してきたことも利益を支えます。
それでも「買収成功」と断定できない理由
U. S. Steelの利益見通しが1,800億円以上へ上がったことは、明確な好材料です。
ただし、上方修正800億円のうち、600億円は米国鋼材市況の上昇下での需要捕捉です。
鉄鋼価格は景気や需給によって動きます。市況が下がれば、同じ利益が続くとは限りません。
一方、シナジーや高炉再稼働など、会社自身の改善努力による部分は約200億円とされています。
もちろん200億円も小さな金額ではありません。ただし、今後確認したいのは、市況の追い風が弱くなったときにも利益を維持できるかです。
買収の本当の成果は、追い風が吹いているときより、風向きが変わったときに分かります。
中東情勢が国内利益を押し下げ
国内の利益見通しが下がった理由の一つが、中東情勢の影響です。
会社は実力ベース事業利益への影響を次のように見込んでいます。
- 第1四半期:約250億円の減益
- 通期:約600億円の減益
ここでいう中東影響は、日本製鉄の工場が現地で直接被害を受けたという話ではありません。
主な影響は次のとおりです。
- 原油・天然ガス価格を通じた物流・エネルギーコスト上昇
- スクラップ、原料炭、市況原料の価格上昇
- 円安による輸入コスト増加
- 中東向け鋼材輸出の減少
原料もエネルギーも大量に使う鉄鋼会社にとって、世界情勢の変化は工場の外から利益へ入ってきます。
鉄は重いですが、利益は原油や為替の風で意外と大きく動きます。
通期の純利益を700億円上方修正
通期予想は次のように修正されました。
| 項目 | 従来予想 | 今回予想 | 修正額 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 11兆円 | 11兆2,000億円 | +2,000億円 |
| 事業利益 | 5,300億円 | 6,300億円 | +1,000億円 |
| 親会社帰属当期利益 | 2,200億円 | 2,900億円 | +700億円 |
| 1株当たり利益 | 42円 | 55円 | +13円 |
第1四半期の進捗率は、売上収益25.2%、事業利益23.1%、純利益26.0%です。
数字だけを見ると、年間計画に対しておおむね4分の1前後まで進んでいます。
ただし、純利益700億円の上方修正を、すべてU. S. Steelの効果と考えるのは正しくありません。
会社は、円安や原燃料コスト上昇に伴う在庫評価差益の拡大なども、上方修正の要因に挙げています。
U. S. Steelが利益を押し上げる一方、会計上の在庫評価もプラスに働いています。
下期に大きく回復する計画
実力ベース事業利益の会社計画は、上期2,500億円以上、下期4,500億円以上です。
下期だけを年率換算すると、9,000億円以上の利益水準になります。
下期の回復要因として、会社は次の内容を見込んでいます。
- 国内の生産・出荷回復
- コスト上昇分の販売価格への反映
- 原料や修繕費などのコスト改善
- 鉄グループ会社と非鉄3社の利益拡大
上期から下期へ2,000億円増える計画なので、かなり大きな回復を前提にしています。
これは確定した実績ではなく、会社の見通しです。次の決算では、国内の値上げと生産回復が計画どおり進んでいるかを確認します。
年間配当24円は据え置き
2027年3月期の年間配当予想は、1株24円です。
- 中間配当:12円
- 期末配当:12円
- 年間配当:24円
今回の利益上方修正と同時に増配したわけではなく、5月時点の予想から据え置きです。
2025年10月に1株を5株へ分割しているため、現在の株価や配当は分割後の数字です。前期の分割前中間配当60円と、分割後期末配当12円をそのまま足さないように注意します。
分割後に換算した前期の年間配当も24円です。
2026~2030年度は下限配当24円
配当投資家にとって重要なのが、2030中長期経営計画で下限配当が導入されたことです。
会社は、連結配当性向30%程度を目安とする従来方針を続けながら、2026~2030年度について1株24円を下限配当としました。
利益が伸びれば、配当性向をもとに24円を上回る可能性があります。一方、利益が一時的に落ち込んでも、会社は24円を下限として意識する方針です。
ただし、下限配当は会社の方針であり、将来の配当を法的に保証するものではありません。想定を超える経営環境の悪化が起これば、絶対に減配しないとまでは言えません。
今回のポイントは「増配」ではなく、「24円が中期計画の下限として位置づけられたこと」です。
配当利回りは3.57%
8月5日終値672円に対する予想配当利回りは3.57%です。
| 株価指標 | 8月5日時点 |
|---|---|
| 株価 | 672円 |
| 予想PER | 12.11倍 |
| PBR | 0.62倍 |
| 予想配当利回り | 3.57% |
| 年間配当予想 | 24円 |
| 100株の必要金額 | 67,200円 |
3%台後半なので、配当株として検討しやすい水準です。
一方、市場には4~5%台の銘柄もあります。日本製鉄を「超高配当株」とまで強調するより、配当を受け取りながらU. S. Steelの成長と財務改善を確認する銘柄、と考えるほうが実態に近いでしょう。
PBR0.62倍なら割安なのか
PBRは0.62倍で、1倍を下回っています。
会社の純資産と比べると株価が低く見えるため、「かなり割安では?」と感じる数字です。
ただし、PBRが低いことには理由もあります。
鉄鋼業は、次の要因で利益が大きく動きます。
- 世界の景気と鋼材需要
- 中国などの鉄鋼生産と輸出
- 鉄鉱石、原料炭、エネルギー価格
- 為替
- 巨額の設備投資
- U. S. Steelの統合と資金負担
純資産が大きくても、その資産から安定して高い利益を生み出せなければ、PBRは低いままになる可能性があります。
PBR0.62倍だけを見て「半額セール」と考えるのではなく、利益と財務が改善して市場の評価が上がるかを確認します。
有利子負債は5兆5,157億円
U. S. Steel買収後の最大の注意点が、財務負担です。
| 項目 | 2026年3月末 | 2026年6月末 |
|---|---|---|
| 総資産 | 14兆6,606億円 | 15兆1,761億円 |
| 親会社帰属持分比率 | 37.7% | 37.1% |
| 有利子負債 | 5兆1,743億円 | 5兆5,157億円 |
| 現金及び現金同等物 | 4,613億円 | 4,897億円 |
有利子負債は3か月で約3,415億円増えました。
さらに第1四半期の金融費用は396億円で、前年同期の120億円から大きく増えています。金融収益を差し引いたネットの金融収益費用も、前年のマイナス56億円からマイナス316億円へ悪化しました。
U. S. Steelが利益を稼いでも、借入金の利息や資金調達費用が大きければ、株主に残る利益は減ります。
利益の伸びと一緒に、金融費用も確認する必要があります。
2028年までに110億ドルを投資
日本製鉄は、U. S. Steelに対して2028年末までに米国内で110億ドルの戦略投資を計画しています。
2026年8月時点では、そのうち約37億ドル分の案件が具体化されています。
投資先には、高炉、熱延設備、直接還元鉄を造る設備、鋼管設備などが含まれます。
「直接還元鉄」とは、石炭を大量に使う従来の方法とは異なり、天然ガスや将来的には水素などを使って鉄鉱石から酸素を取り除いた原料です。高品質な鉄を造るだけでなく、脱炭素の面でも注目されています。
投資が予定どおり生産性と利益を高めれば、U. S. Steelは長期的な稼ぎ頭になります。
しかし、工事費が増えたり、稼働が遅れたり、鋼材市況が悪化したりすれば、投資回収に時間がかかります。
「1,800億円の利益」だけでなく、「その利益を得るためにいくら投資するのか」も同時に見る必要があります。
第1四半期ではキャッシュ・フローを確認できない
今回の第1四半期決算では、四半期キャッシュ・フロー計算書は作成されていません。
そのため、営業活動で実際にどれだけ現金を生み出したのか、投資後に現金がどれだけ残ったのかは、この決算だけでは十分に確認できません。
次の中間決算以降では、次の点が重要です。
- 利益が営業キャッシュ・フローにつながっているか
- 巨額投資を行っても現金が残るか
- 借入金を減らせるか
- 年間24円の配当を無理なく支払えるか
会計上の利益は大切ですが、借金の返済や配当には現金が必要です。
鉄を造って利益を出し、最後に現金まで残して、初めて買収の成果が固まります。
株価は決算翌日に4.02%上昇
決算翌日の8月5日、日本製鉄の株価は前日比26円高の672円となりました。
- 前日終値:646円
- 8月5日終値:672円
- 前日比:+26円
- 上昇率:+4.02%
- 当日高値:675.7円
- 出来高:81,922,100株
決算と通期上方修正が株価の支援材料になったと考えられます。
一方、終値672円は年初来高値700円まで約4%の位置です。決算前から全く期待されていなかったわけではありません。
株価上昇は前向きな反応ですが、「上がったから内容はすべて問題なし」とまでは考えないようにします。
100株では一般的な優待はない
日本製鉄には工場見学会の株主向け案内があります。
ただし、2026年3月末基準以降の対象は、3月末または9月末に5,000株以上を保有する株主です。
100株保有者へ金券や商品詰め合わせが届く一般的な優待ではありません。
100株を保有する場合、株主還元は基本的に年間24円の配当を中心に考えます。
今後確認したい6項目
今後の決算では、次の6項目を確認します。
1.U. S. Steelが1,800億円以上を達成できるか
市況の追い風だけでなく、シナジーと操業改善で利益を維持できるかを見ます。
2.国内事業が下期に回復するか
国内の実力利益は900億円下方修正されました。値上げ、生産、出荷、コスト改善の進捗が重要です。
3.中東影響が600億円以内に収まるか
原油、物流、原料、為替、中東向け輸出の変化を確認します。
4.金融費用を吸収できるか
第1四半期の金融費用は396億円まで増えました。U. S. Steelの増益が金利負担を十分に上回るかを見ます。
5.利益がキャッシュ・フローにつながるか
会計上の利益だけでなく、投資と配当を行った後に現金が残るかを確認します。
6.年間24円を上回る配当が可能か
現在の24円は下限配当として示されました。利益と財務が改善すれば増配余地が生まれるのかに注目します。
まとめ
日本製鉄の2027年3月期第1四半期は、大幅増収となり、営業利益と最終利益が黒字へ転換しました。
通期の純利益予想も2,200億円から2,900億円へ上方修正されています。
特に前向きなのは、U. S. Steelが第1四半期に実力ベース事業利益322億円を稼ぎ、通期見通しが1,800億円以上へ引き上げられたことです。
一方で、次の注意点もあります。
- 黒字転換には前年の事業再編損がなくなった影響が大きい
- 全体の実力ベース事業利益7,000億円以上は据え置き
- 国内事業は900億円下方修正
- 事業利益には在庫評価差益が含まれる
- 有利子負債は5兆5,000億円を超えた
- U. S. Steelへ2028年までに110億ドルを投資する計画
したがって、今回の決算は、
U. S. Steel買収の成果が数字に表れ始めた。ただし、買収成功と断定するには、利益、キャッシュ・フロー、負債の改善をもう少し確認したい。
と評価します。
配当は年間24円で、予想利回りは3.57%。今回増配したわけではありませんが、2026~2030年度の下限配当24円が示された点は配当投資家にとって重要です。
U. S. Steelが本当の稼ぎ頭になり、巨額投資と借入金を上回る現金を生み出せるのか。
期待まで鉄のように固くなるには、次の決算もじっくり確認したいと思います。