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地銀株はなぜ上がった?大手6行は4〜6月に全行増益・配当も全行増配予想。でも3行は経常利益の6〜7割が「株を売った益」で、債券の損を消していた|最新決算で確認

※この記事は各行の決算資料などの公開資料をもとにした情報の整理です。特定の銘柄の売買をすすめるものではありません。

※株価は2026年10月2日終値。決算の数字は各行の2027年3月期 第1四半期(2026年4月〜6月)です。

この1年、地方銀行(地銀)の株がよく上がりました。

時価総額の大きい6行を並べると、株価は1年で5割から8割以上も上がっています。同じ期間の日経平均は+52.0%、TOPIX(東証株価指数)は+32.5%でした。

理由としてよく言われるのは「金利が上がったから」です。日本銀行(日銀)は2025年12月、2026年6月、2026年9月と利上げを続け、政策金利は1.25%になりました。

では、本当に金利で利益が増えているのでしょうか。6行の4〜6月の決算を、損益の内訳まで開いてみました。

そうしたら、同じ「増益」でも、中身が2つに分かれていました。

1. まず結論

  1. 4〜6月は6行とも増益で、今期の配当予想も全行で増配。 本業の利息のもうけ(資金利益)は6行すべてで増えた。貸出の利回りは前年より+0.23〜0.28ポイント上がり、預金に払う利回りの上がり幅はその半分前後だった
  2. ただし3行は、経常利益の6〜7割が「株や投資信託を売った益」。 しずおかFG・めぶきFG・千葉銀行は、その益を使って、金利が低いころに買った債券を損を出して売っていた。将来の利息を増やすための「入れ替え」だ
  3. 入れ替えに使える「株の含み益」の残りには差がある。 京都FGとしずおかFGは大きな余裕がある。めぶきFGとふくおかFGは、債券の含み損のほうが株の含み益より大きい(ヘッジを考える前の数字)
  4. 高配当株としては、株価が上がった分、配当利回りは2〜3%台に下がった。 いちばん高いしずおかFGで3.03%

そして、1行だけ性格がまったく違う銀行があります。京都FGです。持っている株の含み益(まだ売っていない値上がり分)は、京都銀行だけで1兆2,414億円。 中身は任天堂、京セラ、村田製作所、そしてニデックなど、京都の会社の株でした。

2. 取り上げる6行

時価総額の大きい順に6行を選びました。どれも1兆4,000億円を超えています。

銀行(コード) 主な銀行・地盤 時価総額(10/2)
横浜フィナンシャルグループ(7186) 横浜銀行・東日本銀行・神奈川銀行 2兆1,587億円
千葉銀行(8331) 千葉銀行 2兆1,490億円
しずおかフィナンシャルグループ(5831) 静岡銀行 2兆699億円
めぶきフィナンシャルグループ(7167) 常陽銀行(茨城)・足利銀行(栃木) 1兆5,721億円
ふくおかフィナンシャルグループ(8354) 福岡銀行・熊本銀行・十八親和銀行・福岡中央銀行 1兆4,888億円
京都フィナンシャルグループ(5844) 京都銀行 1兆4,188億円

横浜フィナンシャルグループは、2025年10月1日に「コンコルディア・フィナンシャルグループ」から社名を変えた会社です。7番目は八十二長野銀行(1兆3,618億円)でした。

3. 株価:1年で5〜8割高

2025年10月2日から2026年10月2日までの株価の変化です。

銀行 1年の変化
千葉銀行 +85.5%
めぶきFG +81.9%
ふくおかFG +81.8%
しずおかFG +77.7%
横浜FG +69.1%
京都FG +51.7%
日経平均 +52.0%
TOPIX +32.5%

5行は日経平均とTOPIXの両方を上回りました。京都FGだけは、TOPIXは上回ったものの、日経平均にはわずかに届いていません。この京都FGの違いは、後で出てくる「持っている株」の話とつながります。

4. 金利はどう動いたか

日銀の政策金利(短期の金利の目標)は、次のように上がってきました。

決めた日 政策金利
2025年1月24日 0.5%
2025年12月19日 0.75%
2026年6月16日 1.0%
2026年9月18日 1.25%

今回見る4〜6月の決算は、ほとんどが0.75%の期間です。1.0%への引き上げが決まったのは6月16日で、残りは半月ほどしかありません。9月18日の1.25%への利上げは、まだ数字に入っていません。

貸出の利回りは上がった。預金の利回りは、その半分前後

銀行は、預金で集めたお金を貸し出して、その利息の差でもうけます。4〜6月の平均の利回り(年率、国内の業務)を、前年の同じ時期と比べました。

銀行(区分) 貸出の利回り 前年比 預金に払う利回り 前年比
横浜FG(3行合算) 1.53% +0.28 0.309% +0.116
千葉銀行(単体) 1.41% +0.26 0.28% +0.11
静岡銀行(単体) 1.47% +0.23 0.32% +0.15
めぶきFG(2行合算) 1.34% +0.23 0.29% +0.12
ふくおかFG(銀行合算) 1.39% +0.27 0.28% +0.11

※京都FGは同じ形の表を4〜6月の決算短信に載せていないため、ここでは外しています。

貸出の利回りは+0.23〜0.28ポイント。預金に払う利回りは+0.11〜0.15ポイントです。預金の上がり幅は、貸出の上がり幅の4割から6割台でした。

金利が上がると、銀行は貸出の金利を先に、大きく上げます。預金の金利も上げますが、その幅は小さい。この差が、そのまま銀行のもうけになります。

預金を持つ側から見ると、「利上げのわりに、預金の利息はそこまで増えていない」ということでもあります。

5. 4〜6月の利益:全行増益

銀行 最終的なもうけ(4〜6月) 前年比 通期予想 進み具合
横浜FG 320億円 +18.4% 1,290億円 24.8%
千葉銀行 299億円 +37.2% 1,070億円 27.9%
しずおかFG 327億円 +45.0% 1,150億円 28.5%
めぶきFG 345億円 +55.2% 1,050億円 32.9%
ふくおかFG 287億円 +25.7% 1,000億円 28.7%
京都FG 203億円 +55.8% 520億円 39.0%

※最終的なもうけ=親会社株主に帰属する四半期純利益(連結)。

しずおかFGとめぶきFGは、8月の決算発表と同時に通期の予想をそれぞれ100億円引き上げました。理由はどちらも、日銀の政策金利の引き上げなどで資金利益が当初の予想より増える見通しになったことです(めぶきFGは「2026年6月における日本銀行による政策金利の引き上げ等を背景に、貸出金および有価証券の運用利回りが上昇」と説明)。

本業の利息のもうけ(資金利益)は、6行すべてで前年より増えました。

銀行(区分) 資金利益の増え方(前年比)
横浜FG(3行合算・国内) +131億円
千葉銀行(単体) +368億円(うち投資信託の解約益の増加が約264億円)
静岡銀行(単体) +64億円
めぶきFG(連結) +94億円
ふくおかFG(銀行合算) +109億円
京都FG(連結) +69億円

ここまでは「金利で増益」の話です。ところが、損益の表をもう少し下まで読むと、別の数字が出てきます。

6. 【山場】3行は、経常利益の6〜7割が「株を売った益」だった

銀行の損益には、本業の利息とは別に、持っている株や債券を売ったときの損益が入ります。4〜6月の数字を並べました。

銀行(区分) 株・投資信託を売った益 債券を売った損益 差し引き
しずおかFG(静岡銀行単体) 株 +329億円 △223億円 +106億円
めぶきFG(2行合算) 株 +309億円 △197億円 +112億円
千葉銀行(単体) 株 +50億円、投資信託の解約益 +272億円 △291億円 +31億円
横浜FG(3行合算) 株 +40億円 △68億円 △28億円
ふくおかFG(銀行合算) 株 +33億円 △31億円 +1億円
京都FG 株 +28億円 △5億円 +23億円

経常利益(ふだんの活動でのもうけ)に対する「株・投資信託を売った益」の割合は、こうなります。

  • しずおかFG:株の益329億円÷経常利益470億円=約7割(連結)
  • 千葉銀行:株と投資信託の益322億円÷経常利益437億円=約7割(単体)
  • めぶきFG:株の益307億円÷経常利益499億円=約6割(連結)
  • 横浜FG・ふくおかFG・京都FG:1割前後

同じ「増益」でも、3行は「株を売った益」が大きく、3行は小さい。ここで中身が分かれます。

なぜ、損を出してまで債券を売るのか

株を売った益の横には、必ず「債券を売った損」が並んでいます。これは偶然ではありません。

横浜FGは決算短信で、この売却を「ポートフォリオ改善を目的とした円債の売却」と書いています。

仕組みはこうです。

  • 銀行は、金利がほぼゼロだったころに、利回りの低い債券をたくさん買っていた
  • 金利が上がると、利回りの低い古い債券は値段が下がる(含み損)
  • 持ち続けても損にはならないが、低い利息しか入ってこない
  • そこで、値上がりした株を売って益を出し、その益で古い債券を売った損を打ち消す。売ったお金で、利回りの高い新しい債券を買い直す

こうすると、決算の利益をあまり減らさずに、将来の利息収入を増やせます。実際、静岡銀行の有価証券の利回りは1年で2.06%から2.93%に上がりました(国内業務・単体)。

これは4〜6月だけの話ではありません。静岡銀行は前の期(2026年3月期)も、債券の損益が△479億円、株の損益が+611億円でした(単体)。京都FGは前の期に、株の売却益1,766億円を計上し、同時に「円債の含み損を処理」して債券の損を911億円出しています。

7. 入れ替えの「残り」には差がある

この入れ替えには、元手が必要です。株の含み益です。使えば減ります。

そこで、6月末の時点で「株の含み益」と「債券の含み損」を並べてみました(その他有価証券。時価と買った値段の差)。

銀行(区分) 株の含み益 債券の含み損
京都FG(京都銀行単体) +1兆2,414億円 △479億円
しずおかFG(連結) +5,123億円 △1,931億円
千葉銀行(単体) +2,753億円 △1,455億円
横浜FG(連結) +2,132億円 △412億円
ふくおかFG(連結) +2,000億円 △2,172億円
めぶきFG(連結) +1,626億円 △2,116億円

京都FGとしずおかFGは、株の含み益が債券の含み損を大きく上回っています。入れ替えを続ける余裕があります。

一方、ふくおかFGとめぶきFGは、債券の含み損のほうが大きい。株だけでは埋めきれません。

ヘッジを考えると、差は縮まる

ただし、この表は「ヘッジ(値下がりを打ち消す取引)」を考える前の数字です。銀行は債券の値下がりに備えて、金利スワップなどのデリバティブ取引をしています。

  • ふくおかFG:債券の含み損△2,172億円は、ヘッジを考えると△777億円
  • 千葉銀行:債券と外国債券の含み損に、ヘッジの益1,042億円を足すと△662億円
  • めぶきFG:その他有価証券に対応するヘッジの益が1,563億円(2行合算)

ヘッジ後で見ると、ふくおかFGもめぶきFGも、株の含み益のほうが債券の含み損より大きくなります(めぶきFGは、債券△2,116億円にヘッジの益1,563億円を足して計算した目安)。それでも「株の含み益で債券を入れ替える」動きをどこまで続けられるかは、銀行ごとに差がある。ここは次の決算で見たいところです。

なお、含み損は「売らなければ損は確定しない」ものです。債券は満期まで持てば額面で戻ってきます。含み損があること自体が、すぐに危ないという意味ではありません。

8. 配当:全行で増配予想

銀行 前期(2026年3月期) 今期予想 増え方
横浜FG 38円 47円 +23.7%
千葉銀行 52円 64円 +23.1%
しずおかFG 80円 108円 +35.0%
めぶきFG 28円 44円 +57.1%
ふくおかFG 180円 210円 +16.7%
京都FG 180円(うち特別配当100円) 105円 普通配当80円から+31.3%

しずおかFGとめぶきFGは、8月に配当予想も引き上げました(しずおかFGは98円→108円、めぶきFGは40円→44円)。

配当の方針

銀行 方針(会社の資料から)
横浜FG 累進的な配当を基本とし、配当性向は40%程度を目安
千葉銀行 配当性向40%以上を目安
しずおかFG 2027年度までに配当性向50%以上へ累進的に引き上げ(今期は49.6%の見込み)
めぶきFG 利益成長を通じた1株配当の安定的・持続的な増加が基本。配当性向は2027年度までに40%以上
ふくおかFG 配当性向40%程度を目安に、利益成長を通じた1株配当の安定的・持続的な増加
京都FG 総還元性向(配当と自社株買いの合計÷利益)50%以上

※配当性向=利益のうち配当に回す割合。

「累進的」とはっきり書いているのは、横浜FGとしずおかFGです。めぶきFGとふくおかFGも「1株配当の安定的・持続的な増加」を基本にしています。

自社株買いも続いています。横浜FGは200億円(8月6日〜11月30日)、千葉銀行は150億円(8月5日〜10月30日)、しずおかFGは300億円(8月7日〜9月18日、取得終了)、京都FGは取得枠270億円(2027年1月まで)です。

9. でも、配当利回りは2〜3%台

配当は増えています。ただ、株価がそれ以上に上がりました。10月2日の終値で計算した、今期予想の配当利回りです。

銀行 株価(10/2) 配当予想 配当利回り PBR
しずおかFG 3,568円 108円 3.03% 1.46倍
ふくおかFG 7,789円 210円 2.70% 1.31倍
めぶきFG 1,660円 44円 2.65% 1.40倍
横浜FG 1,886円 47円 2.49% 1.43倍
千葉銀行 2,771円 64円 2.31% 1.48倍
京都FG 4,708円 105円 2.23% 0.95倍

※PBR(ピービーアール)=株価÷1株あたりの純資産。1倍より低いと、会社の帳簿上の値打ちより株価が安いことを示します。

利回りがいちばん高いしずおかFGでも3.03%です。高配当株として買うなら、今の利回りの高さではなく、配当がこれからも増え続けるか(累進配当の方針や、配当性向の目標)で見ることになります。

10. 京都FG:含み益の正体は「京都の会社の株」

6行の中で、京都FGだけはPBRが1倍を下回っています(0.95倍)。

ところが、京都銀行が持っている株の含み益は、6月末で1兆2,414億円。京都FGの時価総額1兆4,188億円の、およそ9割に当たる大きさです。

その中身を、有価証券報告書(2026年3月末)で見ました。

銘柄 株数 金額(3月末)
任天堂 3,880万株(前年は4,880万株) 3,405億円
京セラ 5,774万株 1,373億円
村田製作所 3,234万株(前年は4,734万株) 1,102億円
ニデック 4,960万株 975億円
SCREENホールディングス 538万株 481億円
ローム 1,043万株 318億円
オムロン 707万株 313億円
島津製作所 492万株 182億円

※株数は千株単位の数字を万株に丸めています。

持っている理由は、どの銘柄も同じ言葉で書かれています。「共に京都に本社を置く企業として地域活性化の促進などのため」。

前期の特別配当と、今期の減益予想

前期末の2026年2〜3月、京都銀行は任天堂の株式の売出しに参加し、任天堂株を1,000万株売りました。任天堂株の売却益は751億円。ほかの株も含めた株の売却益などは1,766億円になり、最終的なもうけは967億円と過去最高でした。会社は、任天堂株の売却益を除いても約450億円で過去最高だった、と説明しています。

この上方修正を受けて、2026年3月11日に期末配当へ100円の特別配当を上乗せしました。これが前期の年間180円の正体です。

今期の予想が520億円(前期比△46.2%)と大きな減益なのは、この売却益がなくなる反動です。今期の配当予想105円は、特別配当を除いた前期の普通配当80円より25円多くなっています。

京都FGは中期経営計画で、こうした持ち合いの株(政策保有株式)を、2024年度下期から2028年度までに時価で3,000億円以上減らす目標を出しています。含み益は、これから少しずつ利益に変わっていく予定の「貯金」とも言えます。

ニデックの2番目の株主

前回の記事で取り上げたニデックとも、ここでつながります。ニデックの有価証券報告書によると、京都銀行はニデックの2番目に大きい株主です(4,960万株・4.32%。1番目は永守重信氏の8.61%、2026年3月31日現在)。

ニデックの株価が動くと、京都FGの含み益もその分動きます。京都FGの株価が日経平均にわずかに届かなかったのは、こうした「持っている株」の値動きに左右されやすい銀行だから、という見方もできます。

11. 再編:6行のうち2行が統合へ

千葉銀行と千葉興業銀行は、2027年4月1日に共同持株会社「株式会社ちばフィナンシャルグループ」をつくる予定です。千葉銀行は2026年12月23日に臨時株主総会を開きます(株主総会の承認と当局の認可が前提)。千葉銀行はもともと千葉興業銀行の株を19.12%持つ筆頭株主でした。

しずおかFGと名古屋銀行は、2026年3月27日に経営統合の基本合意をしました。名古屋銀行がしずおかFGの完全子会社になる形(株式交換)で、効力発生は2028年4月1日の予定です。名古屋銀行はその前に上場廃止になる予定です。

12. 6行の一覧

銀行 4〜6月の純利益 前年比 株を売った益の割合 配当予想 利回り PBR 再編
横浜FG 320億円 +18.4% 1割未満 47円 2.49% 1.43倍 ―
千葉銀行 299億円 +37.2% 約7割(投信含む) 64円 2.31% 1.48倍 千葉興業銀行と統合へ
しずおかFG 327億円 +45.0% 約7割 108円 3.03% 1.46倍 名古屋銀行と統合へ
めぶきFG 345億円 +55.2% 約6割 44円 2.65% 1.40倍 ―
ふくおかFG 287億円 +25.7% 1割未満 210円 2.70% 1.31倍 ―
京都FG 203億円 +55.8% 約1割 105円 2.23% 0.95倍 ―

13. 投資家が次に確認すること

  1. 11月の中間決算:9月18日の1.25%への利上げが、どこまで資金利益に出てくるか。預金の利回りがどこまで追いかけてくるか
  2. 入れ替えの続き:株の売却益と債券の売却損が、まだ大きく並ぶか。特にめぶきFGとふくおかFGは、株の含み益の残りに注意
  3. 配当予想の修正:中間決算で、さらに増配があるか
  4. 統合の手続き:千葉銀行の12月23日の臨時株主総会、しずおかFGと名古屋銀行の最終契約(2027年3月の予定)

まとめ

  • 株価:大手6行は1年で+51.7〜85.5%。5行は日経平均(+52.0%)とTOPIX(+32.5%)の両方を上回った
  • 金利:貸出の利回りは+0.23〜0.28ポイント、預金に払う利回りの上がり幅はその半分前後。9月の1.25%への利上げはまだ数字に入っていない
  • 利益:4〜6月は6行とも増益、資金利益も全行で増加(京都FGの通期予想は、前期の株の売却益の反動で減益)
  • 中身の違い:しずおかFG・千葉銀行・めぶきFGは、経常利益の6〜7割が株や投資信託を売った益。その益で、利回りの低い債券を入れ替えていた
  • 余裕の差:京都FGとしずおかFGは株の含み益が大きい。めぶきFGとふくおかFGは債券の含み損のほうが大きい(ヘッジ前)
  • 配当:全行で増配予想。ただし利回りは2.23〜3.03%
  • 京都FG:含み益1兆2,414億円は時価総額の約9割。中身は任天堂・京セラ・村田製作所・ニデックなど京都の会社の株

「金利が上がったから地銀株が上がった」。それは半分正しくて、もう半分は、銀行が持っている株の含み益を使って、金利が上がった世界に合わせた入れ替えを進めている、という話でした。高配当株として見るなら、配当の増え方と一緒に、その「元手の残り」も見ておきたいところです。

銀行についての過去の記事

この記事で見た資料

  • 横浜フィナンシャルグループ、千葉銀行、しずおかフィナンシャルグループ、めぶきフィナンシャルグループ、ふくおかフィナンシャルグループ、京都フィナンシャルグループ「2027年3月期 第1四半期決算短信」(決算説明資料を含む、2026年7月31日〜8月7日)
  • 各行「2026年3月期 決算短信」(2026年5月)
  • しずおかFG「通期連結業績予想の修正、期末配当予想の修正(増配)および自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ」(2026年8月6日)、めぶきFG「業績予想の修正および配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」(2026年8月5日)
  • 横浜FG「剰余金の配当(期末配当)ならびに2027年3月期の株主還元方針に関するお知らせ」(2026年5月12日)、「自己株式の取得に係る事項の決定に関するお知らせ」(2026年8月5日)、コンコルディア・フィナンシャルグループ「定款の一部変更に関するお知らせ」(2025年5月12日)
  • 千葉銀行「第16次中期経営計画の策定について」(2026年3月25日)、「自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ」(2026年8月4日)、「株式会社千葉銀行と株式会社千葉興業銀行の共同持株会社設立(共同株式移転)に関する株式移転計画書作成について」「臨時株主総会の開催及び定款一部変更に関するお知らせ」(2026年9月30日)
  • しずおかFG・名古屋銀行「経営統合に関する基本合意について」(2026年3月27日)
  • めぶきFG「株主還元方針の変更に関するお知らせ」(2025年3月17日)、ふくおかFG「第8次中期経営計画の策定について」(2025年5月12日)
  • 京都FG「中期経営計画(2026〜2028年度)策定のお知らせ」(2026年4月2日)、「自己株式の取得枠拡大および取得期間延長に関するお知らせ」(2026年5月14日)、「有価証券報告書」(2026年6月19日提出)
  • ニデック「2026年3月期有価証券報告書」(2026年9月30日提出)大株主の状況
  • 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2025年12月19日、2026年6月16日、2026年9月18日)

※株価・時価総額・PBRは2026年10月2日終値(株探)。株価の変化率、配当利回り、売却益の割合、前年比の差は、資料の数字をもとに私が計算したものです。投資の判断はご自身でお願いします。

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コロナショック直前の2020年に投資をスタート。リアルタイムで暴落を経験しながら独学で投資の基礎を習得。 現在の運用総額5,000万円超・年間配当収入120万円超を達成。投資信託・ETF・個別株・米国株など100銘柄超に分散投資し、相場の波に強いポートフォリオを構築中。 高配当株の長期保有と新NISAの積立を組み合わせた"2刀流"スタイルで資産形成を実践。保有銘柄の決算・配当・株価をブログで赤裸々公開しています。YouTubeでも投資情報を発信中!

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