こんな方におすすめ
- 安定した収入源を求めている人
- 投資知識の向上をしたい人
- 投資判断の材料が欲しい人
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安定した収入源を求めている人、投資知識の向上をしたい人、投資判断の材料が欲しい人の参考になれば幸いです
株式市場では、日々株価が上下に変動を繰り返しています。
時には市場全体の雰囲気が悪化したり、特定のセクター(業種)に売りが集中したりして、昨日まで元気だった優良企業の株価が急に元気をなくす、いわゆる「調整局面」を迎えることがあります。
私たちのような高配当株投資家にとって、株価の下落で証券口座の画面が真っ青になるのは、何度経験してもあまり心臓に良いものではありませんよね。
しかし、視点をくるっと変えれば、株価の下落は「配当利回りが上昇するバーゲンセール」や「割安な指標で投資を検討できるチャンス」であるとも言えます。
とはいえ、「スーパーの半額シールみたいに、株価が下がっているからとりあえず買っておこう!」と慌てて飛びつくのは少し危険です。
株価が下落している背景には何らかの理由が隠れているかもしれませんし、下落の波がどこまで続くかはプロでも予測できません。
だからこそ、画面の青色にため息をつきたくなる時ほど、冷静にチャートの推移を確認し、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)、そして配当利回りといった客観的な指標に基づいた「値踏み」が重要になります。
そこで本記事では、直近で株価の下落傾向が見られ、皆様も「おや?」と気になっているであろう3つの銘柄、「デンソー(6902)」「スズキ(7269)」「第一三共(4568)」を取り上げます。
それぞれの銘柄について、2026年3月13日時点の株価データとチャートに基づき、現在の状況と投資指標がどのように変化しているのかを、投資初心者の方にも分かりやすいように丁寧に解説していきます。
次に買う銘柄を探すための、ちょっとした作戦会議の資料としてお読みいただければ幸いです。
Contents
1. デンソー(6902):PBR1倍割れと3%台の配当利回りが示す現状
まず1社目は、日本を代表する自動車部品メーカーであるデンソー(6902)です。
トヨタグループに属し、自動車の熱機器やパワートレイン機器、電子機器など幅広い部品をグローバルに展開しています。
皆さんの愛車のボンネットの中にも、きっとこっそり隠れて良い仕事をしているはずです。
自動車産業の根幹を支える重要な役割を担っています。
現在の基本データ(2026年3月13日時点)
- 株価: 1,937.5円
- 前日比: -65.5円(-3.27%)
- PER(株価収益率): 12.4倍
- PBR(株価純資産倍率): 0.99倍
- 配当利回り: 3.30%
- 信用倍率: 18.55倍
チャート推移から見る株価の現在地
過去数年間の週足チャートを確認してみましょう。デンソーの株価は、2024年4月12日の週に2,993.5円という高値をつけていました。しかし、そこをピークに下落トレンドへと転じています。
その後、2024年8月上旬には1,864.0円まで下落し、一度は反発を見せましたが、2025年に入ってからは再び軟調な展開となり、2025年4月7日の週には1,568.5円という安値を記録しました。
そこから約1年をかけて徐々に株価は回復傾向にあり、2026年2月18日には2,309.5円まで値を戻す局面もありました。しかし、直近では再び下落基調となっており、2026年3月13日は安値1,936.0円、終値1,937.5円と、1,900円台前半での推移となっています。
2024年の高値(約2,990円)と比較すると、現在の株価(約1,940円)は大きく水準を切り下げており、長期的な視点で見ると調整が長引いている状況であることがチャートから読み取れます。まるで長い渋滞に巻き込まれてしまったかのようです。
投資指標の客観的な確認と初心者向け解説
株価が下落したことで、投資を検討する際に重要となる各指標はどのような水準にあるのでしょうか。初心者の方に向けて、それぞれの指標の意味合いとともに確認していきます。
【PBR(株価純資産倍率):0.99倍】 PBRとは、現在の株価が、企業の持つ純資産(解散価値)に対して何倍で評価されているかを示す指標です。
一般的に、PBRが「1倍」である状態は、株価と企業の解散価値が等しいと見なされます。
したがって、PBRが1倍を下回っている(1倍割れ)状態は、「理論上、会社が今すぐ事業をやめて資産を現金化し、借金を全て返済して残ったお金を株主に分配したとしても、現在の株価で買うよりも多くのお金が戻ってくる計算になる」ということを意味します。そのため、PBR1倍割れは「指標面で割安な状態である」と評価されることが多いです。
デンソーの現在のPBRは「0.99倍」となっており、ほぼ1倍水準ではありますが、わずかに1倍を割り込んでいる水準です。
日本を代表する巨大企業でありながら、解散価値と同等かそれ以下の評価を受けている現状は、投資家としては一つの着目点となります。ただし、PBRが低い状態が長く放置される「万年割安株」となるリスクもあるため、これだけで買いと判断するのではなく、業績の推移なども併せて確認する必要があります。
【PER(株価収益率):12.4倍】 PERは、現在の株価が、企業の1株当たりの純利益に対して何倍で買われているかを示す指標です。
この数値が低いほど、利益に対して株価が割安であることを示します。
一般的に日本の株式市場では、PERが15倍前後が平均的な目安とされています。
デンソーのPER「12.4倍」は、市場平均と比較してやや低い水準にあります。
自動車部品という成熟した産業に属していることもあり、極端に高い評価はつきにくい傾向がありますが、現在の利益水準から見て過熱感はないと言えます。むしろ、少しひんやりしているくらいですね。
【配当利回り:3.30%】 高配当株投資において最も気になるのが配当利回りです。
株価が下がると、計算の分母が小さくなるため、配当利回りは上昇します。口座のマイナスを見てため息をつきつつも、利回りの数字が上がっていくのを見て少しだけニヤッとしてしまう、高配当株投資家の複雑な心境を突いてくる指標ですね。
デンソーの現在の配当利回りは「3.30%」です。一般的に、配当利回りが3%を超えると高配当株の入り口とか、4%を超えると高配当と認識されることが多いです。
デンソーのように安定した事業基盤を持つ大型銘柄で、3.3%という利回りが提示されている状況は、インカムゲイン(配当収入)を重視する投資家にとって検討に値する水準と言えるでしょう。
デンソーのまとめ
直近の株価下落により、PBRが1倍を割り込み、配当利回りも3.3%台と高配当の目安となる水準に達しています。
指標面から見れば、割高感は薄れている状況です。
自動車業界全体の動向(EV化の進展や販売台数の推移など)には注意を払う必要がありますが、現在の株価水準と指標をどう評価するかがポイントになります。
2. スズキ(7269):PER10倍割れが示す自動車セクターの現状評価
続いて2社目は、スズキ(7269)です。スズキは日本の大手自動車メーカーであり、特に軽自動車や小型車、そして二輪車(バイク)に強みを持っています。
街中で「あ、スズキの車だ」と見かけることも多い身近な存在ですよね。
また、国内だけでなく海外展開も積極的に行っており、特に人口増加と経済成長が著しいインド市場において非常に高いシェアを握っていることで知られています。
「インドの道を歩けばスズキの車にあたる」と言っても過言ではないほどの存在感です。
現在の基本データ(2026年3月13日時点)
- 株価: 1,963.5円
- 前日比: -73.0円(-3.58%)
- PER(株価収益率): 9.7倍
- PBR(株価純資産倍率): 1.15倍
- 配当利回り: 2.34%
- 信用倍率: 24.93倍
チャート推移から見る株価の現在地
スズキの週足チャートを確認します。過去の推移を見ると、2023年の春先から秋にかけては1,300円から1,600円台で推移していました。
その後、2024年に入ってから上昇トレンドを描き、2024年7月11日には1,973.0円まで上昇。その後一旦の調整を経て、再び力強く上昇し、2025年11月27日の週には2,473.0円という高値をつけています。
しかし、この2,470円台をピークに株価は下落に転じました。直近のチャートを見ると、大きな陰線が連続しており、まるで急ブレーキを踏んでしまったかのような下落の勢いがあることが分かります。
2026年3月13日には、節目の2,000円を割り込み、1,950.0円の安値をつけ、その日の終値は1,963.5円でした。
現在値の1,963.5円は、2025年11月の高値(2,473.0円)から比較すると約20%程度の下落となっており、2024年前半の中盤まで株価が戻ってきている状況です。
投資指標の客観的な確認と初心者向け解説
スズキの株価下落に伴い、投資指標はどのように変化したのでしょうか。デンソーとはまた違った特徴が見えてきます。
【PER(株価収益率):9.7倍】 スズキの指標で最も特徴的なのが、このPERです。前述の通り、15倍前後が平均的な目安とされます。
スズキの現在のPERは「9.7倍」となっており、10倍を割り込んでいる状態です。
これは、企業が稼ぎ出す利益の規模に対して、株価が非常に低く評価されている可能性があることを示唆しています。
なぜここまでPERが低くなるのでしょうか。
自動車メーカーのような製造業は、世界的な景気の動向や為替レート(円安・円高)の変動によって利益が大きく左右されやすいという特徴があります。
そのため、「今はすごく調子がいいみたいだけど、来年はどうなるか分からないしなぁ…」と投資家が少し疑心暗鬼に(警戒)なり、将来の利益に対する期待値が上がりにくくなる結果、PERが低く据え置かれる傾向があります。
とはいえ、PERが1桁台という水準は、現在の利益を生み出す力に対して株価が割安な水準にあるという一つの客観的な事実です。
「今の稼ぎっぷりからすると、ちょっと安すぎない?」と市場が少し評価を渋っている状態とも言えますね。
【PBR(株価純資産倍率):1.15倍】 スズキのPBRは「1.15倍」です。デンソーのように1倍は割れていませんが、極端に割高な水準でもありません。
企業の純資産(解散価値)に対して、株価は解散価値に近い水準での評価を受けている状態と言えます。
【配当利回り:2.34%】 現在の配当利回りは「2.34%」です。
高配当株投資のひとつの目安となる3%には届いていません。
私たち高配当株投資家としては「もう少し配当を出して!」と応援したくなる水準ですが、スズキは成長市場であるインドへの投資なども積極的に行っているため、利益のすべてを配当に回すのではなく、将来の成長のための内部留保や設備投資にも資金を振り分けていると考えられます。
そのため、単に「現在の利回りが低いから投資対象外」とするのではなく、今後の増配の可能性や、企業自身の成長による株価上昇益(キャピタルゲイン)も視野に入れて評価する必要があります。
スズキのまとめ
スズキの現在の状況は、株価の下落によってPERが9.7倍と10倍を割り込む水準まで低下しており、「現在の利益に対して株価が低く評価されている」という客観的な事実があります。
配当利回りは2.3%台と高配当とは言えないものの、インド市場などの将来性や、自動車セクター全体への市場の評価(警戒感)をどう捉えるかが、投資判断の分かれ目となります。
3. 第一三共(4568):ディフェンシブ銘柄の大きな株価調整
最後となる3社目は、第一三共(4568)です。
日本の大手製薬会社であり、特にがん領域(オンコロジー)の治療薬開発に強みを持っています。
製薬業界は、私たちの健康や命に関わる製品を扱っているため、景気の良し悪しに関わらず一定の需要が見込めるという特徴があります。
「不景気だから今日は風邪を引くのを我慢しよう」とは、なかなかなりませんからね。
このような、景気の波に左右されにくく、業績が安定しやすい銘柄のことを投資用語で「ディフェンシブ銘柄(守りに強い銘柄)」と呼びます。
現在の基本データ(2026年3月13日時点)
- 株価: 2,818.5円
- 前日比: -81.5円(-2.81%)
- PER(株価収益率): 17.9倍
- PBR(株価純資産倍率): 3.02倍
- 配当利回り: 2.77%
- 信用倍率: 68.47倍
チャート推移から見る株価の現在地
第一三共の週足チャートを確認すると、先の2社(デンソー、スズキ)とは全く異なる非常に激しい値動きをしていることが分かります。
2023年半ばまでは概ね3,000円台後半から5,000円前後のレンジで推移していましたが、その後大きく上昇し、2024年8月30日の週には6,257.0円という非常に高い水準に到達しました。
しかし、この6,257円をピークに凄まじい下落トレンドへと転換しています。
2025年4月11日には3,036.0円まで下落。約半年で株価がほぼ半値水準まで下落するという激しい調整を経験しました。
「ディフェンシブ(守り)」という言葉を信じて安心しきっていたら、チャートがジェットコースター並みの急降下を見せて、思わず証券口座の画面を二度見してしまった方もいらっしゃるかもしれません。
言葉の響きとは裏腹に、かなりアグレッシブに動いていますね。
その後、2025年10月9日に4,178.0円まで反発する局面があったものの、再び下落に転じ、2026年1月30日には2,684.0円の安値をつけています。
直近の2026年3月13日時点でも2,818.5円と、高値からの下落率で見れば、今回紹介した3銘柄の中でも特に大きな下落を記録し、現在も低値圏での推移が続いています。
投資指標の客観的な確認と初心者向け解説
これほどまでに大きく株価が下落した第一三共の指標は、現在どのように見えているのでしょうか。製薬業界特有の事情も交えて解説します。
【PBR(株価純資産倍率):3.02倍】 第一三共のPBRは「3.02倍」です。デンソー(0.99倍)やスズキ(1.15倍)と比較すると、非常に高い数値になっていることに気づくと思います。
初心者の方は「PBRが高いからすごく割高だ」と判断してしまいがちですが、ここには業界の特性が関係しています。
PBRの計算に使われる「純資産」とは、現金や土地、工場などの目に見える資産が中心です。
しかし、製薬会社にとって最も重要な資産は、「新薬を開発する技術力」や「特許」といった、目に見えない価値(無形資産)です。
飲食店の「門外不出の秘伝のレシピ」のようなもので、これらは帳簿上の純資産には数字として完全に反映されにくいため、製薬会社のPBRは製造業などに比べて相対的に高くなる傾向があります。
したがって、第一三共のPBR3.02倍を単純に割高と判断するのではなく、同業他社のPBRと比較してどうなのか、という視点を持つことが重要です。
【PER(株価収益率):17.9倍】 第一三共のPERは「17.9倍」です。市場平均の15倍を少し上回る水準です。
株価がピーク時(約6,250円)の半分以下になっているにもかかわらず、PERが17.9倍あるということは、株価下落の可能性として、企業の利益そのものが減少している(業績が悪化している、あるいは成長期待が剥落している)可能性が考えられます。
ディフェンシブ銘柄であっても、新薬の開発失敗や特許切れといった個別の要因によって業績が大きく変動するリスクがあることは理解しておく必要があります。
【配当利回り:2.77%】 現在の配当利回りは「2.77%」です。株価が6,000円台だった頃と比較すると、株価の下落によって利回りは大きく上昇してきています。高配当の目安である3%にはまだ届いていませんが、ディフェンシブ銘柄として安定した配当を期待する投資家にとっては、徐々に検討できる水準に近づいてきていると言えるかもしれません。
第一三共のまとめ
第一三共は、高値からほぼ半値水準という非常に大きな株価下落を経験しています。
その結果、配当利回りは2.77%まで上昇してきましたが、PERは17.9倍と極端な割安感を示しているわけではありません。
製薬業という特殊なビジネスモデルであることを理解し、今後の新薬開発の動向や業績の推移を慎重に見極める必要がある局面と言えます。
4. 総括と投資との向き合い方
ここまで、直近で株価が下落傾向にあるデンソー、スズキ、第一三共の3銘柄について、客観的な指標とチャートに基づき解説してきました。最後に、3銘柄の指標を一覧表で比較してみましょう。
| 銘柄名(コード) | 現在株価 | PER(株価収益率) | PBR(株価純資産倍率) | 配当利回り |
|---|---|---|---|---|
| デンソー(6902) | 1,937.5円 | 12.4倍 | 0.99倍 | 3.30% |
| スズキ(7269) | 1,963.5円 | 9.7倍 | 1.15倍 | 2.34% |
| 第一三共(4568) | 2,818.5円 | 17.9倍 | 3.02倍 | 2.77% |
| (※各種データは2026年3月13日時点のものです) |
このように比較すると、同じように株価が下落している状況でも、それぞれに異なる特徴があることが分かります。
- デンソーは、PBRが1倍を割り込み、配当利回りが3%を超えており、指標面での割安感とインカムゲインの魅力が相対的に高い状態です。
- スズキは、PERが9.7倍と10倍を下回っており、現在の利益水準に対して株価が低く評価されているという特徴があります。
- 第一三共は、高値からの下落率が非常に大きく、配当利回りは上昇してきているものの、製薬業特有の指標の捉え方や個別リスクを考慮する必要があります。
投資初心者の方へ:個別株投資の基本
株価が下落している銘柄を見ると、「安く買えるチャンスかもしれない」と、スーパーのタイムセールに遭遇したかのように焦ってしまう気持ちはよく分かります。
思わずポチッと「買い」ボタンを押したくなる誘惑に駆られますよね。
しかし、個別企業の株価は様々な要因で変動し、そこからさらに下落が続くリスクも常に存在します。
また、個別株に投資する際も、1つの銘柄に全財産を集中させるのではなく、業種(自動車、製薬、情報通信など)を分散させることがリスク管理の基本です。
投資の世界には「卵を一つのカゴに盛るな」という有名な格言がありますが、全部の資金を一つの業種のカゴに入れて転んだら、証券口座に巨大なオムレツが出来上がってしまいますからね。
相場の波に一喜一憂して夜も眠れなくなってしまっては本末転倒です。
投資は健康第一!冷静に指標を確認しながら、ご自身の投資方針に基づいた投資を続けていきましょう。
今後も別の個別株も解説していきますので、ひとつの参考にしてみてください(^^)