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Contents
フィンテック企業が地方銀行の救世主に? 投資チャンスを探る!
今回の記事は、25年7月29日の日本経済新聞の記事です。
フィンテック企業(金融とITを組み合わせた新しいサービスを提供する会社)が、日本の地方銀行(以下、地銀)向けにITシステムを積極的に売り込んでいる、という話です。これがなぜ株式投資に関係してくるのか、一緒に見ていきましょう。
フィンテック企業って何? 金融とITの融合が生み出す新しい波
「フィンテック」という言葉、最近よく耳にするけれど、具体的にどんな会社で、私たちの生活や投資にどう関係するの? と思われるかもしれませんね。
フィンテック(FinTech)とは?
フィンテック(FinTech)は、「Finance(金融)」と「Technology(テクノロジー・技術)」を組み合わせた造語です。
簡単に言うと、最新のIT技術を使って、これまでの金融サービスをもっと便利に、効率的に、そして新しい形で提供する企業のことです。
具体的なIT技術の例
- AI(人工知能): 大量のデータを分析して最適な情報を提供したり、顧客の行動を予測したりするのに使われます。
- ブロックチェーン: データの改ざんが非常に難しく、透明性の高い取引を実現する技術です。仮想通貨(ビットコインなど)で有名ですが、様々な金融取引に応用されています。
- クラウドコンピューティング: インターネット経由でITシステムやデータを利用する仕組み。大規模な設備投資が不要になり、新しいサービスを素早く立ち上げやすくなります。
- API連携: 異なるシステム同士が情報をスムーズにやり取りできるようにする技術。例えば、銀行口座の情報を家計簿アプリと連携させるなどが可能です。
フィンテック企業が提供するサービス例
フィンテック企業が提供するサービスは多岐にわたりますが、身近なものでは以下のようなものがあります。
- スマホ決済・QRコード決済:
- 例: PayPay, 楽天ペイ, LINE Payなど
- 財布なしでスマホ一つで支払いが完結。
- オンライン家計簿・資産管理アプリ:
- 例: マネーフォワード ME, Zaimなど
- 複数の銀行口座やクレジットカード、証券口座の情報を連携させ、資産全体を「見える化」します。
- オンライン証券・投資アプリ:
- 例: 楽天証券、SBI証券、PayPay証券など
- スマホで手軽に株や投資信託が購入できたり、少額から投資を始められたりします。
- 個人間送金・割り勘アプリ:
- 例: PayPay、LINE Payなど
- 友達との食事代の割り勘や、ちょっとしたお金のやり取りが手軽にできます。
- クラウドファンディング:
- インターネットを通じて、多くの人から小口の資金を集める仕組み。
- ロボアドバイザー:
- AIが個人の資産運用をサポート。リスク許容度や目標に応じて、最適な資産配分を提案してくれます。
- SaaS型金融システム:
- 今回の記事で出てくるような、銀行や他の金融機関向けに業務効率化のシステムを提供するサービス。マネーフォワードが地銀に提供するシステムなどがこれに当たります。
なぜフィンテック企業が地銀に注目しているの?
地銀はこれまで、預金や融資、為替といった銀行の「心臓部」であるシステムを、NTTデータグループや日本IBMなどの大手IT企業に頼ってきました。でも最近、状況が変わってきています。
- 人手不足の深刻化: 記事によると、地銀は特に地方で人手不足が深刻です。これまでのように人に頼って業務をこなすのが難しくなってきています。
- 中小企業が多い: 地銀の主な顧客は、地域の中小企業です。きめ細やかなサービスが必要ですが、人手が足りないと全てに対応しきれないという課題があります。
- 効率化と顧客接点の強化: 人手不足を補い、より多くの顧客にサービスを提供するためには、デジタル化による業務の効率化が不可欠になっています。
そこで目をつけたのが、小回りが利き、新しい技術(AIなど)を素早く取り入れられるフィンテック企業なんです。
フィンテック企業は何を提供しているの?
フィンテック企業は、地銀が抱える課題を解決するために、以下のようなシステムを提供しています。
- マネーフォワード【3994】
- 法人営業支援システム: 中小企業の財務データをAIで分析し、最適な融資条件などを提案。地銀の営業担当者が効率的に顧客にアプローチできるようになります。
- 顧客の利便性向上: 顧客は支店に行かなくても、アプリで融資の申し込みなどができるようになります。
- コスト削減: 中国銀行が導入を決め、数億円規模のコスト削減を見込んでいます。
- Finatextホールディングス【4419】
- AIを活用した営業効率化サービス: 商談メモなどからAIが報告書を作成し、営業担当者の手間を減らします。
- ビジョナル【4194】
- M&A支援システム: 事業承継を考えている中小企業と、買い手企業のマッチングを支援。M&Aにかかる時間や手間を減らします。
これらのシステムは、これまで大手IT企業が手がけてこなかった「周辺領域」や、中小企業に特化した「きめ細やかなサービス」の部分で、フィンテック企業が優位性を持っているとされています。
株式投資の観点から見たポイント
この動きは、株式投資においていくつかの重要なポイントを示しています。
- フィンテック企業の成長性:
- 地銀の人手不足やデジタル化のニーズは今後も高まることが予想され、これに対応するフィンテック企業は大きな成長が期待できます。
- 特に、記事で名前が挙がっているマネーフォワード、Finatextホールディングス、ビジョナルといった企業は、地銀向けビジネスで実績を積み、今後さらに顧客を増やす可能性があります。
- これらの企業は、大手IT企業とは異なる「サービスの多さ」や「操作性」を武器にしており、独自の強みを持っています。
- 地銀のIT投資の動向:
- 地銀は生き残りのためにIT投資を積極的に行う必要があり、これはフィンテック企業にとって追い風となります。
- システム導入によるコスト削減や業務効率化が進めば、長期的には地銀の経営体質も改善される可能性があります。
- 新たな市場の開拓:
- これまで大手IT企業が独占していた地銀のシステム市場に、フィンテック企業が「風穴を開ける」ことで、新たな競争が生まれ、市場全体が活性化する可能性があります。
まとめ
今回の記事は、フィンテック企業が地方銀行のデジタル化を支え、日本の金融業界に新しい風を吹き込もうとしているという内容です。
投資初心者の方にとっては、こうした「世の中の大きな変化」を読み解き、将来性のある企業を見つける良いヒントになります。
特に、記事に出てくるフィンテック企業(マネーフォワード、Finatextホールディングス、ビジョナルなど)が、今後どれだけ地銀のニーズに応え、業績を伸ばしていくか注目してみると面白いでしょう。
もちろん、投資は自己判断が基本ですが、このようなニュースから企業の成長性や市場の動向を読み取る練習をしてみてくださいね。
今後も別の個別株も解説していきますので、ひとつの参考にしてみてください(^^)