※この記事は各社の決算資料などの公開資料をもとにした情報の整理です。特定の銘柄の売買をすすめるものではありません。
※株価は2026年10月2日終値。長期金利は財務省「国債金利情報」の10年国債(10月1日まで)。決算は、3月決算の5社が2027年3月期 第1四半期(2026年4〜6月)、12月決算の2社(ヒューリック・東京建物)が2026年12月期 中間期(1〜6月)です。
長期金利(10年国債の利回り)が、2026年9月2日に3%を超えました。10月1日は3.092%です。
その間、大手の不動産株は下がり続けています。4月から10月2日までに、日経平均は+33.8%、TOPIX(東証株価指数)は+17.0%上がりました。ところが大手不動産7社は、全社がマイナスです。
「金利が上がったから、借金の多い不動産会社が売られた」。よくそう説明されます。
でも、7社の決算を開くと、全社が今期は増益予想、配当も全社が増配予想でした。借金の利息は増えていますが、その大きさを計算すると、株価の下げ方とはまったく釣り合いません。
では、何が売られたのか。今回は、7社の決算短信と、持っているビルの時価の注記から、1社ずつ確かめました。
1. まず結論
- 本当に下がった。4月以降、日経平均が+33.8%の間に、7社は△8.0〜△29.7%。2〜3月の高値からは△18.7〜42.2%
- 業績は悪くない。7社とも今期は増益予想(+2.3〜10.4%)・増配予想
- 下げた大きさは、借金の利息の重さと一致しない。金利が1%上がっても、1年で増える利息は純利益予想の2〜5%。いちばん下げた住友不動産は、借金の利息がいちばん安い会社だった
- 売られたのは「ビルの値段」。持っているビルの含み益が会社の値段(時価総額)を上回る大手3社(住友不動産・三菱地所・三井不動産)が、高値から△34〜42%といちばん大きく下げた。住友不動産の株価は、私の計算で解散価値の0.51倍=半値
2. 取り上げる7社
| 会社(コード) | 決算期 | 時価総額(10/2) |
|---|---|---|
| 三菱地所(8802) | 3月 | 4兆2,364億円 |
| 三井不動産(8801) | 3月 | 3兆8,405億円 |
| 住友不動産(8830) | 3月 | 2兆8,913億円 |
| ヒューリック(3003) | 12月 | 1兆2,932億円 |
| 東急不動産ホールディングス(3289) | 3月 | 8,652億円 |
| 野村不動産ホールディングス(3231) | 3月 | 7,830億円 |
| 東京建物(8804) | 12月 | 6,678億円 |
オフィスビルなどを持って貸し、マンションも売る「総合不動産」の大手です。住宅メーカーやJリート(不動産投資信託)は、事業の形が違うので外しました。業種全体の目安として、不動産株を集めたETF「NEXT FUNDS 不動産(TOPIX-17)上場投信(1633)」も並べます。
なお、8月24日の記事「マンションは過去最高値。なのに儲かったのは建てる側だった|不動産5社の最新決算」では、マンション部門の利益を比べました。今回は株価と金利の関係を見ます。
3. 本当に下がった:4月以降、市場は上がったのに全社マイナス
| 会社 | 2〜3月の高値(日付) | 10/2 | 高値から | 4月以降(3/31比) |
|---|---|---|---|---|
| 住友不動産 | 5,341円(3/2) | 3,089円 | △42.2% | △29.7% |
| 三菱地所 | 5,308円(3/2) | 3,498円 | △34.1% | △19.0% |
| 三井不動産 | 2,147.5円(2/12) | 1,426円 | △33.6% | △13.9% |
| 野村不動産HD | 1,162.5円(2/27) | 853円 | △26.6% | △15.6% |
| 東京建物 | 4,374円(2/27) | 3,211円 | △26.6% | △10.5% |
| 東急不動産HD | 1,582円(2/12) | 1,202円 | △24.0% | △9.3% |
| ヒューリック | 2,070.5円(2/26) | 1,684円 | △18.7% | △8.0% |
| 不動産ETF(1633) | 65,500円(2/27) | 47,000円 | △28.2% | △15.1% |
| 日経平均 | 68,309.46 | +33.8% | ||
| TOPIX | 4,091.00 | +17.0% |
3月は市場全体が大きく下げた月でした(日経平均は2月27日の58,850円から3月31日の51,064円へ)。だから、ここでは市場が戻り始めた4月以降に注目します。日経平均が3割以上戻る間に、不動産株だけが下がり続けました。
4. 長期金利は2.37%から3.09%へ
| 日付 | 10年国債の利回り |
|---|---|
| 2025年10月1日(1年前) | 1.663% |
| 2025年12月30日 | 2.066% |
| 2026年2月27日(不動産ETFの高値の日) | 2.132% |
| 2026年3月31日 | 2.366% |
| 2026年6月30日 | 2.690% |
| 2026年9月2日(初めて3%以上) | 3.006% |
| 2026年10月1日 | 3.092% |
月ごとに並べると、5月から9月まで5か月連続で、金利が上がり、不動産ETFが下がりました(5月△8.3%、6月△0.4%、7月△1.2%、8月△1.8%、9月△3.4%)。4月だけは、金利も不動産ETFも上がっています。
5. でも、業績は悪くない:7社とも増益予想・増配予想
| 会社 | 直近の純利益(前年比) | 今期の純利益予想 | 配当(前期→今期予想) |
|---|---|---|---|
| 三井不動産 | 4〜6月 758億円(△39.0%) | 2,850億円(+2.3%) | 35円→37円 |
| 三菱地所 | 4〜6月 954億円(+198.3%) | 2,350億円(+5.6%) | 46円→49円 |
| 住友不動産 | 4〜6月 852億円(+15.4%) | 2,230億円(+4.9%) | 44円→52円 |
| 東急不動産HD | 4〜6月 255億円(△16.8%) | 1,000億円(+3.4%) | 48円→50円 |
| 野村不動産HD | 4〜6月 147億円(△36.5%) | 860億円(+3.8%) | 40円→44円 |
| ヒューリック | 1〜6月 500億円(+11.3%) | 1,210億円(+5.8%) | 62円→67円 |
| 東京建物 | 1〜6月 234億円(+13.7%) | 650億円(+10.4%) | 105円→126円 |
※純利益=親会社株主に帰属する当期(四半期・中間)純利益。住友不動産は2026年1月1日に1株を2株に分けたので、前期の配当は分けた後の数字に直した会社の表記(44円)です。
4〜6月に減益だった3社(三井・東急・野村)も、通期では増益を見込んでいます。三井不動産の4〜6月の減益は、前年に高額のマンションの引き渡しが多かった反動です(8月の記事で確認)。
配当では、住友不動産が「配当性向35%到達まで年8円以上の累進配当」を続けると書いています(2026年5月13日)。東京建物は8月に通期予想と配当予想を引き上げました。
業績だけを見れば、株価が2〜4割も下がる理由は見当たりません。
6. 借金の利息は増え始めた。でも「大きさ」が合わない
不動産会社は、借金をしてビルを建て、家賃で返していく商売です。金利が上がれば、まず利息が増えます。
| 会社 | 借金(有利子負債) | 支払利息(前年比) | 利息の目安(年率・私の計算) |
|---|---|---|---|
| 三井不動産 | 5兆919億円 | 4〜6月 188億円(△3.8%) | 約1.5% |
| 三菱地所 | 3兆7,796億円 | 4〜6月 150億円(+25.9%) | 約1.6% |
| 住友不動産 | 3兆9,932億円 | 4〜6月 82億円(+28.0%) | 約0.8% |
| 東急不動産HD | 1兆9,169億円 | 4〜6月 61億円(+35.7%) | 約1.3% |
| 野村不動産HD | 1兆6,965億円 | 4〜6月 50億円(+17.3%) | 約1.2% |
| ヒューリック | 2兆2,753億円 | 1〜6月 142億円(+50.8%) | 約1.3% |
| 東京建物 | 1兆5,366億円 | 1〜6月 91億円(+55.8%) | 約1.3% |
※借金は、決算短信の貸借対照表から借入金・社債・CP(コマーシャル・ペーパー)を合計した金額(東京建物は会社が公表した金額)。利息の目安は、支払利息を年率に直し、期首と期末の借金の平均で割った私の計算です。三井不動産の支払利息が減った理由は、資料には書かれていません。
支払利息は、6社で前年より+17〜56%増えました。金利の影響は、たしかに出始めています。
ただし、いちばん下げた住友不動産は、利息の目安がいちばん安い会社です。借金の94%が長期、81%が固定金利です(2026年3月期決算短信)。利息の重さで売られたのなら、順番が逆です。
金利が1%上がったら、利息はいくら増えるか
1年以内に金利が変わる借金(短期の借入金、CP、1年以内に返す社債・借入金)の金利が1%上がった場合を計算しました。
| 会社 | 1年以内に金利が変わる借金 | 借金全体に占める割合 | 1年で増える利息 | 今期の純利益予想に対して |
|---|---|---|---|---|
| 三井不動産 | 1兆2,879億円 | 25% | 129億円 | 4.5% |
| 野村不動産HD | 3,231億円 | 19% | 32億円 | 3.8% |
| 三菱地所 | 8,017億円 | 21% | 80億円 | 3.4% |
| 住友不動産 | 6,606億円 | 17% | 66億円 | 3.0% |
| 東急不動産HD | 2,850億円 | 15% | 28億円 | 2.8% |
| ヒューリック | 3,101億円 | 14% | 31億円 | 2.6% |
| 東京建物 | 1,326億円 | 9% | 13億円 | 2.0% |
※貸借対照表の短期の科目の合計で見た目安です(私の計算)。長期でも変動金利の借入はここに入らないので、実際より小さく出る可能性があります。住友不動産は固定金利81%(=変動19%)なので、ほぼ同じ水準です。
金利が1%上がっても、1年で増える利息は純利益予想の2〜5%です。
借金が全部1%高い金利に借り替わったとしても(何年もかけて起きる、いちばん悪い場合)、増える利息は純利益予想の16〜24%です。そして、その間に家賃も上がっていきます。
一方、株価は高値から△18.7〜42.2%下がりました。利息の増え方と株価の下げ方は、大きさがまったく違います。株価を下げたのは、利息の負担そのものではない、と考えるのが自然です。
7. 【山場】売られたのは「ビルの値段」だった
では、何が売られたのか。手がかりは、決算短信の「賃貸等不動産」という注記にあります。会社が持っている賃貸ビルの、帳簿の金額と時価(会社が見積もった今の値段)が書かれています。
時価と帳簿の金額の差が、含み益(まだ売っていない値上がり分)です。
| 会社 | ビルの時価 | 帳簿の金額 | 含み益 | 含み益÷時価総額(10/2) |
|---|---|---|---|---|
| 住友不動産(2026/3末) | 8兆9,205億円 | 4兆4,612億円 | 4兆4,593億円 | 1.54倍 |
| 三菱地所(2026/3末) | 10兆5,664億円 | 5兆89億円 | 5兆5,574億円 | 1.31倍 |
| 三井不動産(2026/3末) | 7兆7,146億円 | 3兆7,295億円 | 3兆9,851億円 | 1.04倍 |
| 東京建物(2025/12末) | 1兆6,580億円 | 1兆581億円 | 5,999億円 | 0.90倍 |
| 東急不動産HD(2026/3末) | 1兆2,404億円 | 7,416億円 | 4,988億円 | 0.58倍 |
| 野村不動産HD(2026/3末) | 1兆451億円 | 7,278億円 | 3,173億円 | 0.41倍 |
| ヒューリック(2025/12末) | 2兆2,606億円 | 1兆8,506億円 | 4,100億円 | 0.32倍 |
※三菱地所・東京建物・野村不動産HD・ヒューリックは、自社で使っている部分を含むビルも合計しています。時価は主に各社が「不動産鑑定評価基準」に基づいて自社で算定した金額で、税金を引く前の金額です。
住友不動産、三菱地所、三井不動産の3社は、含み益だけで会社の値段(時価総額)を上回っています。そしてこの3社が、高値から△34〜42%と、いちばん大きく下げました。残り4社は△18.7〜26.6%です。
金利が上がると、ビルの値段が下がる
ビルの値段は、ざっくり言うと「1年の家賃のもうけ ÷ 買う人が求める利回り」で決まります。
国債で3%もらえる時代になると、ビルを買う人も、前より高い利回りを求めます。求める利回りが上がれば、同じ家賃でもビルの値段は下がります。
含み益が大きい会社ほど、この「ビルの値下がり」の影響を大きく受けます。株価は、それを先に織り込みにいった、と見ることができます。
3月末の時点では、含み益はむしろ増えていた
ここが面白いところです。会社の資料では、3月末の含み益は1年前より増えていました。三菱地所は+5,118億円、三井不動産は+2,996億円、住友不動産は+2,645億円です。
会社の見積もりでは、ビルの値段はまだ上がっている。それなのに株価は下がった。市場は、会社が付けたビルの値段を、そのままは信じていないということです。
株価は「解散価値」の半分から7割に
それを数字で見るために、解散価値(NAV)を計算しました。持っているビルを会社の見積もりどおりの値段で全部売り、借金を返したときに、株主に残るお金の目安です。
解散価値=株主の持ち分(自己資本)+ビルの含み益×(1−税率30.62%)(私の計算)
| 会社 | 解散価値 | 時価総額(10/2) | 株価÷解散価値(10/2) | 高値の時点 |
|---|---|---|---|---|
| 住友不動産 | 5兆6,541億円 | 2兆8,913億円 | 0.51倍 | 0.88倍 |
| 三井不動産 | 6兆91億円 | 3兆8,405億円 | 0.64倍 | 0.96倍 |
| 三菱地所 | 6兆5,761億円 | 4兆2,364億円 | 0.64倍 | 0.98倍 |
| 東京建物 | 1兆231億円 | 6,678億円 | 0.65倍 | 0.89倍 |
| 東急不動産HD | 1兆2,568億円 | 8,652億円 | 0.69倍 | 0.91倍 |
| 野村不動産HD | 1兆218億円 | 7,830億円 | 0.77倍 | 1.04倍 |
| ヒューリック | 1兆2,319億円 | 1兆2,932億円 | 1.05倍 | 1.29倍 |
※自己資本は直近の四半期(中間期)末、含み益は前期末の数字です。高値の時点は「今の時価総額×高値÷今の株価」で近似しました(自社株買いによる株数の違いは無視)。税率は日本の法人の実効税率の目安です。
2〜3月の高値の時点では、大手3社とも解散価値の0.88〜0.98倍でした。それが今は、住友不動産で0.51倍。ちょうど半値です。
7か月で、市場の見方は「会社のビルの値段はほぼ正しい」から、「その値段はもう信じられない」へ大きく動いたことになります。
配当利回りでも、同じ3社が分かれる
高配当株を買う人の物差しでも、同じ3社が分かれます。今期の配当予想を、高値の株価で割った利回りです。
| 会社 | 高値の時点の配当利回り | 10/2 | 高値から |
|---|---|---|---|
| 三菱地所 | 0.92% | 1.40% | △34.1% |
| 住友不動産 | 0.97% | 1.68% | △42.2% |
| 三井不動産 | 1.72% | 2.59% | △33.6% |
| 東京建物 | 2.88% | 3.92% | △26.6% |
| 東急不動産HD | 3.16% | 4.16% | △24.0% |
| ヒューリック | 3.24% | 3.98% | △18.7% |
| 野村不動産HD | 3.78% | 5.16% | △26.6% |
| (10年国債) | 2.13%(2/27) | 3.09%(10/1) |
※今の配当予想で計算した目安です。3月決算の5社は、高値の後の5月に今期の配当予想を出しています。
高値の時点で配当利回りが国債(2.13%)を下回っていたのは、三菱地所・住友不動産・三井不動産の3社。含み益が時価総額を上回る3社と同じです。「国債で2〜3%もらえるなら、利回り1%の株を高い値段で持つ理由は小さくなる」。そう考える人が増えれば、この3社から先に売られるのは自然です。
8. 会社の答え:「金利上昇に負けない賃料改定ができるか」
住友不動産は、2026年5月13日に出した文書で、課題の1つ目に「金利上昇に負けないオフィスビルの賃料改定ができるか」を挙げました。
- 2026年3月期の賃料改定は、ほぼ全件で値上げ。最大20%超、平均7%台の上昇
- 直近半年の新しい契約の平均賃料は、前年同期より約10%上昇
- 会社は「金利上昇分を吸収し、さらなる収益拡大が期待できる」と見ている
家賃が上がれば、ビルの「1年の家賃のもうけ」が増えるので、求められる利回りが上がっても、ビルの値段は守れます。争点は、家賃の上がり方が、金利の上がり方に勝てるかどうかです。
なお、同じ5月13日の決算発表の翌日(5月14日)、住友不動産は△9.3%、三井不動産も決算発表の翌日に△10.0%と大きく下げました。何が嫌われたのかは、会社の資料だけでは分かりません。ここでは事実だけを書いておきます。
9. 7社の一覧
| 会社 | 高値から | 今期の純利益予想 | 配当利回り(10/2) | 含み益÷時価総額 | 株価÷解散価値 | +1%で増える利息÷純利益 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 住友不動産 | △42.2% | +4.9% | 1.68% | 1.54倍 | 0.51倍 | 3.0% |
| 三菱地所 | △34.1% | +5.6% | 1.40% | 1.31倍 | 0.64倍 | 3.4% |
| 三井不動産 | △33.6% | +2.3% | 2.59% | 1.04倍 | 0.64倍 | 4.5% |
| 野村不動産HD | △26.6% | +3.8% | 5.16% | 0.41倍 | 0.77倍 | 3.8% |
| 東京建物 | △26.6% | +10.4% | 3.92% | 0.90倍 | 0.65倍 | 2.0% |
| 東急不動産HD | △24.0% | +3.4% | 4.16% | 0.58倍 | 0.69倍 | 2.8% |
| ヒューリック | △18.7% | +5.8% | 3.98% | 0.32倍 | 1.05倍 | 2.6% |
大手3社と残り4社の2つには、はっきり分かれます。ただ、4社の中の順番(東京建物と野村不動産HDは同じ△26.6%)は、含み益だけでは説明できません。そこまで言い切らないでおきます。
10. 投資家が次に確認すること
- 11月の中間決算の賃料:家賃の上がり方が続いているか(住友不動産の賃料改定、各社の空室率)
- 支払利息:9月18日の日銀の利上げ(政策金利1.25%)の後、利息の増え方がどこまで速くなるか
- ビルの時価:含み益の数字が次に出るのは期末(3月決算の会社は2027年3月末)。会社の見積もりが下がり始めるか
- 長期金利:3%を超えたまま定着するか
まとめ
- 株価:4月以降、日経平均+33.8%の間に、大手不動産7社は全社マイナス(△8.0〜29.7%)。高値からは△18.7〜42.2%
- 金利:10年国債は3月末2.366%→10月1日3.092%。5〜9月は5か月連続で、金利が上がり不動産ETFが下がった
- 業績:7社とも今期は増益予想・増配予想
- 利息:支払利息は+17〜56%増えたが、金利+1%で増える利息は純利益予想の2〜5%。株価の下げとは大きさが違う
- ビルの値段:含み益が時価総額を上回る住友・三菱・三井の3社が△34〜42%といちばん下げた。住友不動産の株価は解散価値の0.51倍
- 争点:家賃の上がり方が、金利の上がり方に勝てるか
「金利が上がったから不動産株が下がった」。それは正しい。ただ、効いたのは借金の利息ではなく、持っているビルの値段のほうでした。高配当株として見るなら、配当利回りと一緒に、家賃がどこまで上がり続けるかを見ておきたいところです。
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この記事で見た資料
- 三井不動産、三菱地所、住友不動産、東急不動産ホールディングス、野村不動産ホールディングス「2027年3月期 第1四半期決算短信」(2026年7月30日〜8月7日)、三井不動産「2027年3月期第1四半期決算短信補足説明資料」
- ヒューリック、東京建物「2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信」(2026年7月28日・8月6日)、東京建物「決算補足説明資料」「通期業績予想及び配当予想の修正に関するお知らせ」(2026年8月6日)
- 各社「2026年3月期 決算短信」「2025年12月期 決算短信」の賃貸等不動産関係の注記
- 住友不動産「第十次中期経営計画1年目を終えて今後の課題への対処」「剰余金の配当(増配)に関するお知らせ」(2026年5月13日)
- 財務省「国債金利情報」(10年)
※株価・時価総額・配当利回りは2026年10月2日終値(株探)。株価の変化率、利息の目安、増える利息の計算、含み益の倍率、解散価値は、資料の数字をもとに私が計算したものです。投資の判断はご自身でお願いします。