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【決算解説】バリューコマース(2491)・小野薬品(4528)・日清食品(2897)の投資判断と構造変化を徹底解説

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Contents

1. バリューコマース(2491)

バリューコマースってどんな会社?

まずはじめに、同社がどのようなビジネスを展開しているのかを整理しましょう。

バリューコマースは、一言でいえば**「ネット広告とITの力で、モノが売れる仕組みを作る会社」**です。主な事業は以下の3本柱です。

  1. アフィリエイト(ASP)事業:国内の大手アフィリエイトサービスを提供。ブログやSNSで商品を紹介してもらい、売れた分だけ報酬を払う「成果報酬型広告」の仕組みを運営しています。
  2. ECソリューション事業:ネットショップ(特にYahoo!ショッピングなど)の出店者が、自分たちのお店をもっと見てもらえるようにするための広告や集客支援を行っています。
  3. トラベルテック事業:ホテルや旅館向けに、自社サイトで予約を受け付けるためのシステム(DYNA IBEなど)を提供しています。

現在は、これまでの広告色の強いビジネスから、独自のシステムやAIを活用したサービスを提供する**「ITサービス・SaaS企業」へと比重を移そうとしている**大きな変革期にあります。

 

2025年12月期 本決算:主力契約終了による大きな転換点

バリューコマースは、1年間の締めくくりとなる「本決算」を発表しました。非常に大きな転換期を迎えています。

項目 実績(2025年12月期) 前期比
売上高 24,169百万円 △20.5%
営業利益 1,971百万円 △52.6%
親会社株主に帰属する純利益 487百万円 △82.9%

深掘り解説のポイント

  • 「ヤフーショック」と規模の縮小: これまで売上の約4割を占めていたLINEヤフーとの契約(StoreMatch等)が2025年7月末で終了しました。売上の規模感でいうと、**300億円近い水準から、2026年度は144億円へと「ほぼ半減」**する見通しです。この急激な変化が、現在の株価や業績に直撃しています。
  • 減損損失(膿出し)の完了: 約12.7億円の「減損損失」を計上しました。これは終了した事業に関連するソフトウエアなどの価値を帳簿上から消し去る処理です。将来の不安要素を今のうちに整理する「膿出し」が完了したと言えます。
  • 高配当株から「再投資フェーズ」へのラベル変更: これまでDOE5%という基準で「配当目当て」の投資家に人気でしたが、2026年度予想は年間16円と大幅に減少します。
    • 注意点:現在の利回りだけで選ぶのは非常に危険なタイミングです。今は「配当を出す力」よりも「事業を再成長させる力」に期待できるかどうかを判断するフェーズに変わりました。
  • 「減収・赤字=即NG」ではない理由: 2026年度の赤字予想(営業損失7億円)は、単なる業績悪化ではありません。「ヤフー関連の売上がなくなる」という外部要因に加えて、**「新しい事業(トラベルテック等)への先行投資」**を継続しているための赤字です。恒常的な赤字ではなく、再成長のための「産みの苦しみ」の期間と捉えることができます。

稼ぎ頭はどう変わる?(セグメント整理)

ビジネスモデルを以下の3本柱で整理すると、今後の注目点が明確になります。

  1. アフィリエイト(ASP):現在の安定基盤。ここをしっかり維持できるかが土台。
  2. ECソリューション:旧ヤフー向け事業。ここが消滅し、今後は自社開発のDX/AXサービスへ移行中。
  3. トラベルテック(DYNAシリーズ)【最注目】 宿泊予約システムなど。ここがどれだけ早く伸び、次の稼ぎ頭になれるかが復活の鍵です。

初心者向けの「見るべき指標」まとめ

同じような構造転換(ピンチをチャンスに変える局面)にある銘柄を見る際のチェックリストです。

  • 売上の下げ止まり:144億円(予想)を下回らずに安定するか。
  • 新事業(SaaS)の成長率:トラベルテック等の新領域の売上が右肩上がりか。
  • 黒字化のタイミング:会社が掲げる2027年以降の黒字転換が現実味を帯びているか。

2. 小野薬品工業(4528)

小野薬品工業ってどんな会社?

小野薬品は、画期的な新薬を生み出すことに特化した**「研究開発型の製薬メーカー」**です。

  1. 「オプジーボ」の生みの親:がん免疫治療薬「オプジーボ」を開発したことで世界的に有名です。
  2. オープンイノベーション:世界中から優れた技術を取り入れて薬を作るスタイルを得意としています。
  3. グローバル展開:現在は欧米など海外でも自社で薬を売る体制を整え、世界的な製薬企業へと成長しようとしています。

2026年3月期 第3四半期:過去最高の売上収益を更新

小野薬品は、4月〜12月までの9か月間の成績を発表しました。主力薬オプジーボの一部での苦戦を他の収益でカバーする展開です。

項目(累計) 実績(2026年3月期 3Q) 前年同期比
売上収益 397,036百万円 +6.0%
コア営業利益 116,298百万円 +19.1%
四半期利益 68,949百万円 +21.8%

※コア営業利益とは? 本業の実力を見るために、一時的な損益(M&A関連費用や資産の減損など)をならした利益のことです。製薬業界は研究開発費や契約一時金の変動が大きいため、この「コア営業利益」で評価するのが定番です。

深掘り解説のポイント

  • 主力薬「オプジーボ」国内の競争激化を海外がカバー: 国内のオプジーボ売上は、競合製品の登場により前年同期比7.1%の減少となりました。しかし、海外の提携先が販売した分から入ってくる「ロイヤルティ収入」が伸び、全体の業績を下支えしています。
  • 「特許切れ」と「後発品」のルール: 医薬品ビジネスには、**「特許で守られている期間は大きな利益が出るが、特許が切れると後発品(ジェネリック)が参入して一気に競争が激しくなる」**という基本ルールがあります。今回、「フォシーガ」に後発品が参入したことで、今後の売上減少は避けられません。だからこそ、今稼いでいる間に「次の柱(パイプライン)」をどれだけ準備できるかが極めて重要になります。
  • 将来に向けた投資とグローバル化: 2024年に買収した米デサイフェラ社の抗がん剤「キンロック」などが海外売上の柱として育てている段階にあり、日本国内に頼りすぎない収益構造への転換を進めています。

収益の柱はどうなっている?(セグメント整理)

  1. 国内医薬品:オプジーボやフォシーガなど。現在は競争激化や特許切れの影響を受けやすい局面。
  2. ロイヤルティ・その他【現在の稼ぎ頭】 自社が開発した薬を海外では提携先が売り、その売上の数%を「使用料」としてもらうお金です。製造や営業のコストを負わないため、利益率が高いのが特徴です。
  3. 海外自社販売:買収したデサイフェラ社の製品など。今後の成長を担う期待の星。

初心者向けの「見るべき指標」まとめ

  • ロイヤルティ収入の安定性:海外での提携販売が引き続き好調を維持できるか。
  • 新薬の開発進捗(パイプライン):オプジーボの特許が切れる将来に向けて、次に続く「稼げる新薬」が順調に開発されているか。
  • 後発品の影響度:フォシーガなどの売上が、後発品参入後にどれくらい下がるか。

3. 日清食品ホールディングス(2897)

日清食品ホールディングスってどんな会社?

日清食品は、世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」や「カップヌードル」を生み出した**「即席麺のグローバルパイオニア」**です。

  1. 圧倒的なブランド力:国内即席麺市場でトップシェアを誇り、誰もが知るロングセラー商品を多数抱えています。
  2. 多角的な事業展開:即席麺だけでなく、菓子事業(湖池屋など)や飲料事業も展開する総合食品グループです。
  3. 海外へのシフト:人口減の日本市場だけでなく、米国や中国、ブラジルなど世界中へ進出。売上・利益の比重を海外にシフトしている構造に進化しています。

2026年3月期 第3四半期:コスト増に立ち向かう国内と海外の明暗

日清食品も4月〜12月までの9か月間の成績を発表しました。原材料高などのコスト増を海外事業の成長で補っています。

項目(累計) 実績(2026年3月期 3Q) 前年同期比
売上収益 586,555百万円 +0.7%
既存事業コア営業利益 58,375百万円 △13.4%
親会社所有者帰属利益 39,034百万円 △10.4%

※既存事業コア営業利益とは? 日清食品独自の指標です。新規事業や一時的な収支を除いた、これまでの「本業」がどれだけ稼いだかを示す数字です。 会社は**「既存事業コア営業利益の5〜10%の範囲で新規事業に投資する」**という方針を出しているため、この数字は将来の成長に向けた「投資の元手」がどれくらいあるかを見る指標にもなります。

深掘り解説のポイント

  • 国内事業:原材料高の「逆風」を「プレミアム戦略」で耐える: 国内は「カップヌードル」などの価格改定を進めていますが、資材コストの上昇がそれを上回りました。ここで日清が取っているのが**「プレミアム戦略」**です。単なる「安さ」ではなく、具材たっぷりや高級路線の高付加価値商品を増やすことで、値上げをしながらもファンに選ばれ続ける仕組みを作っています。
  • 海外事業:米国市場のV字回復が明るい兆し: 今回の決算で最もポジティブな点は、米国市場の回復です。一時期、値上げによる販売数量の減少が懸念されていましたが、直近の3か月(10-12月)では、売れた「個数(数量)」が増加に転じ、増収増益を達成しました。
  • 進捗状況と配当方針: 利益は前年比でマイナスですが、会社が事前に予想していた範囲内の動きです。最終利益の進捗率は約9割に達しており、通期計画に向けて順調です。配当予想も年間70円を維持しています。

収益の柱はどうなっている?(セグメント整理)

  1. 国内即席麺(日清食品・明星食品):安定した稼ぎ頭。原材料価格に利益が左右されやすいのが特徴。
  2. 国内非即席麺(菓子・飲料など):湖池屋などが好調ですが、こちらも資材高騰の影響を受けています。
  3. 海外事業(米州・中国など)【第2の柱】 直近では、売上の約3〜4割、コア営業利益の4割前後を海外が占めており、すでに国内事業に次ぐ大きな収益源となっています。

初心者向けの「見るべき指標」まとめ

  • 原材料価格の推移:小麦や油脂などのコストが落ち着き、利益率が改善してくるか。
  • 海外の販売数量成長率:単なる値上げによる増収だけでなく、きちんと「売れた個数」が伸びているか。
  • プレミアム商品の比率:付加価値の高い商品を売ることで、コスト増を跳ね返せているか。

まとめ:今回の決算から学ぶ投資判断のポイント

今回の3社の決算を並べて見ると、業績の「数字」だけでは見えてこない、各社の大きな構造的変化が浮かび上がってきました。投資家として、以下の視点を持って今後の推移を見守ることが重要です。

1. 外部要因による変化をどう捉えるか

  • バリューコマースは、主力契約の終了という大きなインパクトを受け、将来のSaaS企業化に向けて資産を整理(減損)し、投資を優先する決断をしました。現在の赤字や減配は、衰退と決めつけるよりも、事業構造の大きな転換点として**「痛みを伴う再出発」**の段階にあると捉えるのが適切です。
  • 投資家としては、会社が掲げる中期的な黒字転換の目標が、新事業(トラベルテック等)の具体的な数値成長によって裏付けられるかどうかを継続的に確認していく必要があります。

2. 「収益のバランス」がシフトする過程に注目する

  • 小野薬品日清食品に共通しているのは、国内での競争やコスト増という逆風が強まる一方で、海外市場や新しい収益の柱が成長して全体のバランスを取り始めているという点です。
  • 小野薬品はオプジーボの特許切れという未来の壁に対し、海外買収で「次の柱」を育てている段階です。日清食品も、人口減の日本での課題を、米国や新興国でのプレミアム戦略による成長で補っています。
  • どちらも「これまでの稼ぎ方」が通用しなくなる前に、先手を打ってポートフォリオを組み替えている最中といえます。

3. 高配当投資家としての向き合い方

高配当株投資では「利回り」を重視しますが、今回のような変革期においては、**「その配当が将来も持続可能か」**という視点がより重要になります。

  • 利益が一時的に減っても資産から配当を出す「DOE」を指標とするのか。
  • それとも、今は配当を抑えてでも「将来の利益」のために再投資する企業を支えるのか。

3社とも、過去の成功に安住せず、次の10年を見据えた布石を打っています。短期的な決算の数字の増減に惑わされず、企業が発表している**「事業構造の変化」や「将来への戦略」**を、中長期的な視点で冷静に見守る姿勢が求められています。

※投資の最終決定はご自身の判断で行ってください。

 

 

 

 

今後も別の個別株も解説していきますので、ひとつの参考にしてみてください(^^)

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